たった90日で劇的に成績を上げる新メソッド、一挙公開! 学年最下位をとっていた落ちこぼれが、勉強に目覚め、たった90日で「京大模試D判定⇒A判定&全国1位」に。そして京大に合格。そのときの勉強法を再現性あるものに練り上げ、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という受験戦略を構築。その勉強メソッドをまとめた『逆転合格90日プログラム』が10月11日に発売された。この特別寄稿は、その著者であり、予備校講師として、京大、早慶、医学部など、多数の合格実績を叩き出している篠原好氏が語る「合格しない受験生の共通点」だ。

「だから僕は、大学に落ちた」合格しない受験生の3つの共通点Photo: Adobe Stock

合格しない受験生の特徴とは?

 本日は「合格しない受験生の特徴」を紹介します。

 私はこれまで、5000人以上と相談し、1000人以上の生徒の受験戦略を策定してきました。その中で「合格しない受験生」には、3つの共通点があることがわかりました。

 そして、この3つの失敗は、私自身が大学受験に失敗したからこそ、言えることでもあります。私は現役の受験で大阪大学を受け、不合格になりました。その後1年の浪人期間で、本気で勉強し、京都大学に合格しました。現役の時も浪人の時も、本当に多くの失敗をしてきたからこそ、受験生が失敗するパターンがわかっています。

合格しない受験生の共通点①「戦う意識」がない

 大学受験においては、明確な「勝者」と「敗者」がいます。大学受験で合格するには他の受験生を勝つ必要があります。しかし、このことがわかっていない受験生は、難関大に合格することはありません。

 小学生では、努力をしていれば「がんばりました!」のハンコがもらえますし、中学生が受ける高校入試では倍率が低く、安全に合格しそうな高校を受けることも可能です。

 結果、「他の受験生を蹴落としてでも、自分が勝つんだ」という意識が育まれずに、大学受験を迎えるケースをたくさん見てきました。こんな意識では、倍率4倍の国立大や、倍率10倍を超える人気私大に合格するには「生ぬるい」と言わざるをえません。

 よく「運動部は引退後に伸びる」と言われますが、運動部は試合で「他のチームに勝つ」という意識や、スタメン争いで「チームメンバーに勝つ」という練習をしているため、「単に努力する」ことと「勝つ」ことの差がよく分かっていると感じます。

合格しない受験生の共通点②「優先順位」がない

 戦う意識が合っても、実現する手段を間違えていると、結果は出ません。多いケースとしては「がむしゃらに参考書を解く」というケースです。

 これは私がやった失敗でもあります。私は浪人生の11月。文法問題集を深夜2時まで解き、朝7時から勉強するという、超過酷なスケジュールで勉強していました。

 しかし、私が第一志望としている京都大学では、文法問題は出ません。結果、秋の1回目の京大模試では全国1位を獲りましたが、残りの京大模試ではB判定と、決して良いとは言えない結果に落ちてしまいました。

 典型的な「優先順位がない」ケースです。「戦略がない」と言ってもいいでしょう。

 こういう受験生は、一見、非常によく勉強しているため、成績が悪くても「惜しかった! その努力はいつか報われるよ」と、根拠のない慰めの言葉をもらうケースが多いです。

 しかし、先述の通り「戦う」「勝つ」という観点でいうと、がむしゃらに努力するのではなく、より要領よく、より必要な勉強を、優先して行うべきです。

合格しない受験生の共通点③「感謝の気持ち」がない

 最後に、大事なことは「感謝の気持ち」だと考えています。「感謝の気持ち」のない受験生は、自分を客観視できていません。

 ふつうの高校生は、自分を18年間、食費を稼ぎ、教育費を稼いでくれた、親に対する感謝の気持ちがありません。先生が教えてくれても、「教えてくれてあたりまえ」だと思っています。

 これは、年齢的にも精神的にも若い高校生には、仕方ないことだとも言えるでしょう。しかし、大学とは学問の場で、学問の場では「客観的に物事を分析する」ことが重要です。

 そして、自分を客観的に見ることができたとき。非常に恵まれていることに気がついたとき。湧き上がってくる気持ちが「感謝」なのです。