ただ、MastodonにはTwitterとは根本的に異なっている点がある。それは、Twitterが全世界で単一(に見える)のシステムで動いているのに対し、Mastodonは分散されたさまざまなサーバー(Mastodon用語では「インスタンス」という)に分かれて、ゆるやかにつながって動いているという点だ。

 Mastodonでは単体のインスタンスのみでなく、多くのインスタンス同士が相互に乗り入れて会話を見たり、やりとりしたりできるようになっている。そのために利用されている通信が“アクティビティーパブ”というわけだ。

 その後、ユーザーのTwitter回帰の流れもあってMastodonのユーザー数は減ったが、今も好んで使い続けている人たちもいる。現在でも、たとえば日本の著名なインスタンスを挙げると

https://mstdn.jp
https://pawoo.net/

 といったあたりが一般的向けに開放され、今もユーザーが会話をやりとりしている。

世界中のMastodon、Pleroma、
Misskeyサーバーがアクティビティーパブでつながる

 Mastodon以外にも、“アクティビティーパブ”に対応した短文型SNSサーバーソフトは(勢力としてはさほど大きくはないが)増えてきている。名前を挙げると「Pleroma」(プレロマ)「GNU social」(グニューソーシャル)「Misskey」(ミスキー)「PeerTube」(ピアチューブ)などがそれだ(「PeerTube」は、動画配信メインなので、他とは多少毛色が異なるが)。いずれもMastodon同様、一つの巨大サービスではなく、比較的小規模なサーバーが互いに通信しながらゆるやかにつながっていく、という形のSNSである。