コンパートメント車内

 コンパートメントの座席車は、1等車と2等車ともに6人席が標準である。個室内に3人掛けの座席が向かい合わせに設置されている。一部の国の1等車では4人席、2等車では、8人席も設定されている。6人席の場合、1等車と2等車の違いは、個室の広さである。

 多少の違いはあるが1両当たりの個室数が1等の場合は9室、2等の場合が11室である。

 またオーストリア連邦鉄道のレイルジェットの特等にあたる「ビジネスクラス」は、セミコンパートメントタイプの座席となっている。やはり2等コンパートメントは、1等コンパートメントと比べて、個室のサイズが狭いので、6人席を6人で利用した場合は、狭さを感じるかもしれない。

ひと口メモ:同じ列車でも所属している会社によって座席タイプが異なる

 オーストリア連邦鉄道(ÖBB)とチェコ鉄道(ČD)で運行している国際高速列車レイルジェットは、所属している会社によって、座席のタイプが異なる。特等にあたる「ビジネスクラス」は、ÖBBの場合は、セミコンパートメントタイプ、ČDの場合は、オープンサロンタイプとなる。座席数もÖBBの方が多い。このように同じ列車種別でも、座席タイプが異なる場合があるので、注意しよう。

1等車と2等車はどちらか混むか?

 1等車は、グリーン車に該当するクラスなので、利用者はビジネス利用が中心。年齢による割引運賃なども設定されていたりするので、シニアの方や鉄道パスを持っている観光客の方も利用していることが多い。そのため空いているのかと言えば、高速列車や特急列車は、これらの利用者が多く、座席数も2等車と比べて少ないため、主要区間の朝の時間帯や繁忙期などは比較的混雑している。逆に地元の方の足となる快速列車や普通列車にも1等車および1等スペースがあるが、地元の方は利用する機会が少ないので、空いていることが多い。

 2等車は、普通車に該当するクラス。地元の方が多く利用する。また、チケットの早割などの割引運賃や格安運賃は2等に設定されることも多いので、1等車と比べて、座席数は多いが、混雑しやすい。

ひと口メモ:1等の鉄道パスの活用法

 快速列車、普通列車は繁忙期になると非常に混雑する。そのため2等座席は満席だが、1等座席は空いていることがある。そのため、ユーレイルグローバルパスなどの鉄道パスで旅をする場合、1等パスを持っていれば、空いている1等座席を利用することもできるので、価格面では見えないメリットがある。