現状のままでは
毎年228万円の赤字を“垂れ流し”
…なるほど。なかなかお答えするのが難しい相談ですね。まず思いつく改善案は以下の3点でしょうか。
・自宅マンションを売却して、その資金を元手に安い賃貸に住み替える
・Lさんご夫婦がパートやアルバイトに出る
・上の息子さんにもう少し仕事を頑張ってもらい、給料を家に入れてもらう
ただ、果たしてこれらがLさんご夫婦に適しているのかは分かりません。家計収支のデータを見ながら、さっそく試算と検討を進めていきたいと思います。
とはいえLさんの相談文には、世帯収入と年間支出のほかには、具体的な情報が「預貯金は少しだけ」としか書かれていません。このため、推測を交えながら、現状で回答できる範囲内でお答えすることをご承知おきください。
現在、Lさん世帯の年収は、ご夫婦の年金収入の252万円のみ。一方、年間の世帯支出は480万円です。年金収入を手取り額と考えれば、年間の赤字額は228万円です。
相談文には預貯金の保有額の記載がないことから、毎年228万円の資産を取り崩す場合、金融資産が後何年で底を突くのかは分かりません。
仮に500万円保有しているなら2年強、800万円なら約3年半、1000万円なら4年強で底を突いてしまいます。
冒頭で述べた通り、現金を増やすには自宅マンションの売却も有効な手段ではありますが、中古マンションは株式などと異なり、思い立ったらすぐに売却できるものではありません。
不動産会社に物件を査定してもらったり、媒介契約を締結したり、希望者の内覧に立ち会ったりと、さまざまな手順が必要です。早くても半年はかかると考えられます。
相談文を読む限り、Lさんご夫婦は切羽詰まった状況かとお見受けしますので、もう少し短いスパンで家計収支を改善することが必要でしょう。