誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、最新刊の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の執着を手放すための優しい言葉を授けてくれる。YouTube「精神科医Tomyの人生クリニック」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
他人の影響を受けやすい人
相手に引きずられやすい人
みなさま、新年明けましておめでとうございます。本年も引き続き、みなさまが不安や悩みを少しでも解消できるようなアドバイスをしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、新年最初のお話は、他人の感情に影響されない方法についてです。職場の同僚や友人、恋人、家族など、いろんな人間関係において、他人の機嫌や言動に影響を受けやすい人は少なくありません。相手の機嫌が悪かったり、ちょっとでもネガティブなことをいわれたりすると、気分がとても落ち込んでしまう……。
相手の感情に流されたり引きずられたりするのは、ある程度、その人の性質によるところも大きいです。だから「感情」を切り離すというのは、なかなか難しい。ポイントは「空間」を切り離すということなんです。
“いったん間を置く”
という柔軟性が大事
たとえば、恋人と一緒にデートをしていて、「なんだか今日は機嫌が悪いな」「疲れてるんじゃないか」という場合。そのまま一緒に行動していたら状況が悪化しそうなら、物理的にちょっと離れるようにデートのプランを変更してみるのも一手です。ショッピング中なら、お互いに違うものを見て、30分後に集合するみたいなイメージです。
家族だったら、別の部屋に移動するとか、外へ出かけたりしてもいいですよね。相手がずっと機嫌が悪いことは、きっとないはず。だから、機嫌が持ち直すまでの間、一緒にいなければいい。単純にそれだけの話なんですね。
なにかしら言い訳をつけて、物理的に離れてみる。しばらく時間を置いてから戻ってきて、雰囲気が変わっていたら、また一緒にいればいいんです。そういう人の機微を察する観察眼みたいなものは、意識しておいたほうがいいでしょう。そうすれば、おのずと気づけるはずです。
悪い影響を受ける場を
自分で選択しないように
人間同士のコミュニケーションで影響されない究極の方法はなにかというと、コミュニケーションをとらないことなんです。それは相手から離れるということ。そのためには、離れるタイミングに気づくということが大事になります。
相手の悪影響を受ける場にいることを、なんとなく自分自身が選択してしまっていることに気づいてください。同じ空間にいるとシンドくなってしまうので、相手の機嫌が悪そうだったら、そのときは物理的な距離を置く。このことを念頭に置いておけば、適切なタイミングも見極められるようになるはずです。
さて、今年もみなさまが心穏やかでハッピーな毎日を遅れますように!
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。