たった90日で劇的に成績を上げる新メソッド、一挙公開! 学年最下位をとっていた落ちこぼれが、勉強に目覚め、たった90日で「京大模試D判定⇒A判定&全国1位」に。そして京大に合格。そのときの勉強法を再現性あるものに練り上げ、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という受験戦略を構築。その勉強メソッドをまとめた『逆転合格90日プログラム』が10月11日に発売された。この特別寄稿は、その著者であり、予備校講師として、京大、早慶、医学部など、多数の合格実績を叩き出している篠原好氏が語る「共通テスト対策」だ。

共通テスト数学「解いてはいけない」問題3選Photo: Adobe Stock

解いてはいけない問題3選!

 本日は、共通テストの数学で「解いてはいけない」問題を紹介します。

 まず前提として、共通テストの数学は難しいです。数学が得意な受験生でも、時間に追われ、高得点を獲れないケースが後を絶ちません。

 私が指導している生徒には、京大模試でA判定を獲るような生徒が何人もいますが、そんな生徒でも共通テストの数学では80%程度しか獲れなかったりします。

 そこで重要なのは「捨てる問題を決めておくこと」です。「捨てる」と事前に決めておくことで、時間にゆとりがうまれ、ゆっくり考えることや、計算を丁寧にすることが可能です。戦略的な捨て問を3つ紹介します。

①各大問の最後の1問

 85%の得点率で良いのであれば、各大問のラスト1問は捨てるのも手です。

 各大問の最後の1問は、計算が煩雑なことが多く、時間をかけた割に数点しかもらえません。もちろん、時間にゆとりがあるのであれば、最後まで解けば良いですが、他の大問を圧迫するぐらいなら、「最後の1問は解かない」と決めておき、他の問題を解き切った上で、余った時間でチャレンジするぐらいの気持ちで良いでしょう。

②理系数学(数3)の能力を要求する問題

 共通テストの数学は1Aと2Bがあります。共に、文系でも理系でも、勉強する範囲が、1Aと2Bです。しかしながら、理系しか勉強しない「数3」の能力を要求する問題が、出題されるようになりました。

 もちろん理系であれば何度も演習してきているので、あまり意識せずに解けると思います。しかし、文系が解くには、あまりに時間を消費してしまう問題といえます。

 文系で共通テストの数学を解く場合、「この式、ちょっと面倒そうだぞ?」と思ったら、他の問題を解く勇気を持ちましょう。

③選択しない問題

 共通テストの数学では「選択問題」を選ぶことになります。

 以前は「高得点を目指すなら、選択しない問題も解けるようにするべきだ」「選択するつもりの問題が難化しても対応できるようにするべきだ」と指導していましたが、指導経験を重ねた結果、無理をしない方が良いと思うようになりました。

「もしかしたら、難化するかもしれないからリスクを回避する」というよりも、「選択問題を決め打ちして、多少の難しい問題でも解けるようにする」方が良いと考えています。

 選択しない問題は、最初から決めておき、あえて対策もしないのも手です。