人材不足を解消するため、フード業界の求人は年末年始に向けて増加傾向。しかし、全国旅行支援を受けて活性化している観光業界、クリスマスなどのイベント商戦を控えた小売業界などとも、人材獲得競争が激化しています。

 人材採用難を反映し、三大都市圏のフード系の募集時平均時給は、2022 年4月以降、過去最高金額を更新し続けています。とはいえ、他職種と比較するとまだ低い水準(2022 年10 月度は職種計:1,151 円、フード系 1,088 円)。人材確保のためには今後も時給引き上げが必要になりそうです。

フード業界の求人検索では、
高校生の検索が増加

 一方、求職者の動きを見てみましょう。

 求人情報専門の検索エンジン「Indeed」のフード関連の検索数では、今年に入って「高校生」というワードと合わせて検索される割合が伸びてきています。2022年1~6 月の関東地域における「タウンワーク求人検索ワード」においても「高校生」は検索上位 3 位以内にランクインしており、高校生の求職ニーズが高い傾向が見てとれます。コロナ禍で世帯所得が減り、「お小遣いを自分で稼ぐ」動きが表れている可能性があります。 

アフターコロナのフード業界、客足回復で見え始めた人手不足の現状と対策