散らかった部屋にいると、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が増えてしまい、睡眠の質が低下する。片付けの第一歩として、寝室やベッドのまわりにはできるだけ物を置かないようにしよう。片付けが苦手だという人も、例えば「休日に15分だけ部屋の一角を片付ける」と決めれば、継続して片付けられる。
また、寝室の掃除をすることも重要だ。ホコリが多い環境では自然と呼吸が浅くなり、質の高い睡眠を取ることができない。さらに、ホコリやカビ、花粉といった異物を吸い込んでしまうと、その除去に身体のエネルギーが使われてしまうため、細胞の修復がうまくいかず、疲労が取れなくなる。寝室は特に丁寧に掃除するよう心掛けたい。
◇不安スッキリノートとナイトダイアリーで心を整える
寝る前に頭の中でいろいろなことを考えてしまい、眠れなくなってしまう人は多いだろう。そんなときに試してほしいのが、「不安スッキリノート」だ。
まず紙を用意し、横にして、縦に2分する線を引く。左側には今不安に思っていることやネガティブな考えをできるだけ具体的に書いていく。感情を言語化することで、「漠然とした不安」を「具体的な課題」に変えることができ、不安を客観視できるようになる。
これだけでも効果があるが、さらに、右側にポジティブなイメージを書いていくと、より不安を軽減できる。ポイントは未来形ではなく、「~だった」「~している」といった、過去形や現在進行形で書くことだ。すると、脳はポジティブなことが現実に起きていると感じることができる。ポジティブに書き換えられたら、最後に、左側の不安項目に大きくバツを書こう。
この作業により、潜在意識のレベルでは不安がポジティブに置き換わり、脳の負担が軽くなる。
ベッドに入る前の習慣としておすすめなのが、「ナイトダイアリー」だ。ナイトダイアリーには感謝の気持ちを書き出していく。感謝をすると、幸福感を増す働きを持つオキシトシンやセロトニンが分泌され、リラックスできる。イライラしているときは視野が狭くなりがちだが、感謝によって普段とは違う視点を持つことができ、視野が広がるのを感じられるだろう。