誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の短編集は、アナタの心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。YouTube「精神科医Tomyの人生クリニック」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
些細だけれど最強の親孝行
親孝行していますか? アテクシは早くに父親を亡くしているのですが、もっと親孝行しておけばよかったな……と思うことがあります。当たり前のように両親が健在だと、親子の関係性によっては素直になれず、親孝行ができていない人も多いのでしょうか。
しかし、両親が高齢になればなるほど、いつなんどき、万が一のことが起こるかもわかりません。そう頭ではわかっていても、なかなか実行に移せない……そんな人でも、できることがあるんです。
それは、できるだけ一緒に食卓を囲むこと。食事は、無理なく両親と近づける絶好の機会です。関係性にもよるかもしれませんが、わが子がそばにいるだけで安心できるケースが多いですし、食事を一緒にとるだけでも、親への愛情のようなものが伝わると思うんです。
同じ時間を共有するだけでいい
親子でいろいろあったとしても、自分を育ててくれた親ならば、逆に今度は見守ってあげるんです。なにか特別なことでなくてもいい。できるだけ一緒に食卓を囲むだけで、その思いは伝わるはずです。
とくに会話が弾むわけでもなく、テレビを見ながら食事をとってもいいんです。無理のない範囲の何気ない日常で、同じ時間を共有するだけで、心の支えを感じることができるでしょう。
なにをやったらいいとか、なにをやったらいけないとか、そういうことは気にしない。なにか特別なことをしなくても大丈夫なんです。わが子がそばにいるだけで幸せなのですから、これ以上のプレゼントはないとさえいえます。
ほんの些細なことの繰り返しこそ幸せ
自分の父親とのことをふり返ってみても、ごはんを一緒に食べた思い出が“幸せの象徴”のように感じます。雑談して盛り上がるわけでもない。そこに家族の時間があることが、あとになって幸せな思い出になるのです。
正解を求めなくていい。空回りになってもいい。両親と離れて暮らしていても、できる範囲でいいですから、顔を見せるようにして、できれば食事をともにしてください。
幸せって、ほんの些細なことのくり返しなんです。あのままのアナタが存在してくれていることが、ご両親のなによりの力になってくれるでしょう。
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。