40代で結婚、夫婦別財布だったが
妻が会社を退職して困窮
「教育資金もないし、老後資金も作れない。家計そのものがピンチだ」とご自身の家計状況に危機を感じ相談に来られたのは、最近、副業を本業に切り替えた主婦のEさん(45歳)。1年ほど前に本業として勤めていた会社の経営が傾き、やむなく退職。その後しばらくは失業手当で暮らしていましたが、その支給が終わっても仕事が決まらず、やむなく今まで副業としてやっていた、趣味のソーイング系の販売で収入を得ていくことを選びました。これまでも幼稚園等に必要なバッグ等を作って販売することで、毎月1万~2万円ほどの収入になっていました。本腰を入れれば、もっと収入が増えるだろうと思ったのです。
仮にだめでも、これまでに貯めた貯金が約300万円あります。お子さん(2歳)がまだ小さいので、小学校に上がるまではこの「副業を本業にする」ことで、なんとかやっていけないかと考えたのだそうです。
Eさんご夫婦は完全な「夫婦別財布」の家計。会社員の夫(48歳)とは3年前に結婚。それまでの間に互いに自分の収入はこう使う、というものができ上がっており、40歳を過ぎてからお金の使い方を変えるということにも抵抗があったため、お二人とも納得しての夫婦別財布です。
仕事がうまくいかなくなる状況は想定しておらず、またご主人に相談しにくい気持ちがあり、Eさんは今の収入面の変化を一人で抱え込んでしまっています。失業手当を受け取っているときは少しずつ、それが終わってからはかなりのペースで貯金から補てんして暮らしてきました。ご主人には何も伝えずに、です。その結果、会社員をやめて約1年で、貯金が半分近くに減ってしまいました。
Eさん一人で「頑張っても貯金が減る、教育費も老後資金もない」という気持ちになってしまい、家計に危機を感じて相談にやってきた、ということなのです。