誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の短編集は、アナタの心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれるYouTube「精神科医Tomyの人生クリニック」“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】“無視されたとき”にやってはいけない…完璧な4つの秘訣

無視されないように頑張らない

無視されると、ふつうは辛いですよね。アテクシも学生時代、そういうことがあったんです。どうしたかというと、無視された人の顔色をうかがって媚びへつらいました。それでも結局は無視され続けて、ヒエラルヒーの最下層にいるような気持ちになって落ち込んだものです。

いまふり返ると、とてもくだらないことで、あんなことをしなくてもよかったと思います。いまの考え方であれば、無視されてもぜんぜん平気です。無視されたときに、いちばん大切なことは、無視されないように頑張らないということなんです。

無視されると、真面目な人に限って「自分が悪いんじゃないか」と思ってしまいがちです。そして、自分のなにが間違っているのかを自虐的に考えたり、媚びへつらって相手の顔色をうかがったりしがちですが、そうするとかえって状況が悪化してしまうんですね。

無視されてもあいさつはする

そもそも無視するというのは、とても稚拙で子どもっぽい最低のやり方なんです。なにか不平不満があるなら、いえばいいわけです。無視するというやり方を選択する人というのは、近づいてはいけない人間ともいえます。そう思えば、無視されないように頑張る必要はないことがわかってきます。

もう1つ大切なのは、相手がどんなに無視したとしても、自分も相手を無視しないこと。相手がいくら無視してきたとしても、自分は最低限の礼儀はわきまえる。会ったらあいさつをするということです。

あいさつをしても無視されたら、誰かが客観的にみたとき、相手のほうに非がある、異常な対応をしていると認識してくれます。同じ土俵にあがって無視をしてしまうと、まわりの人は「どっちもどっちだね」と心のなかで呆れることでしょう。

相手を責め立てない

無視をされても礼儀をわきまえることだけは守りつつ、それ以上はなにも頑張らなくていいです。無視されることで、職場だったら業務がまわらないとか、学校だったら勉強ができないとか、なにか支障が生じたら遠慮なく上司や教師にチクってください

そのときにもコツがあります。無視されている相手を感情的になって責め立てるようなことは一切いわないこと。客観的な事実だけを冷静に淡々と述べて、そのことによって仕事や勉強に支障をきたしていることを伝えるのです。そして、「困っています。どうしたらいいでしょうか?」というふうに尋ねてください。

そうすると上司や教師は、職務上、対応せざるを得ません。無視されたときには、①無視されないように頑張らない、②無視された時点で「この人は近づいてはいけない人間だ」と思う、③あいさつだけはする、④業務や勉強に支障が生じたら上司や教師に淡々と冷静にチクる――この4つで対策は完璧です。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。