誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の短編集は、アナタの心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれるvoicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />モノがどんどん溜まってしまう…後悔せず、気持ちがラクになる“捨てる技術”<br />

モノへの執着を捨て去る

モノが捨てられず、溜まってしまう人は多いですよね。これはモノに執着しているから捨てられないともいえます。では、その執着を捨て去るにはどうしたらいいか? ということになります。モノへの執着が捨てられると、机のうえも部屋のなかもスッキリするという理屈です。

ごくシンプルにいうと、気にしないということに尽きます。「もしこれを捨てて、また必要になったらどうしようか」というのは、そのモノに対する執着です。「捨てたのに、また買い直さなければいけなくなると後悔する」「だから捨てずに、もう少しとっておこう」となってしまう。

こうなると、あれもこれも捨てずにとっておこうということになってしまいますよね。捨て去ることのデメリット、捨てられない理由を考えたらキリがありません。だから、そういうことは気にしない。「いったん捨てて、もし必要になったら、またそのときに買えばいいや」と割り切って、執着を手放してしまうんです。

「捨てようか」と悩んだときに

「必要になったら、また買えばいい」というと「無駄遣いじゃないか」「結局、後悔するじゃないか」というツッコミが出てくるでしょう。しかし、そうじゃないんです。

ずっと捨てずにいて、また使うことになった場合と、いったん捨てて、また使うことになった場合は、意味合いが異なるんです。しばらく使っていないものを「もう捨てようか」と悩んでいる時点で、おそらく相当な期間使っていないはずです。

場合によっては5年、10年単位で使っていないモノもあるでしょう。それは捨てないでとっておくことのほうが、デメリットが大きいともいえます。

捨てることは
けっして無駄ではない

仮に捨てたモノが、その後、必要になったら、それは「やっぱり必要なモノだった」と学習するいい機会になったと思えばいいわけです。そしてそのとき、本当に必要だと思うモノを吟味して買うこともできます。

そういう機会はレアケースとはいえ、いったん捨てることもけっして無駄ではないことがわかります。

ともあれ、なんとなくモノが捨てられず、溜まってしまうという人は、「捨ててから、もし必要になったらどうしよう」ということは気にせず、いったん手放してみましょう。もし、また必要になったとしても、そのときに入手すればいい。そうシンプルに考えてみてください。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。