誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の短編集は、アナタの心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
同じ言葉でも“受けとり方”は違う
Twitter等で日々、言葉を発信していますが、1つ思うことがあります。ありがたいことにTwitterフォロワーは38万人を超えていますが、どんな言葉を発信しても、傷つく人はいるということです。言葉というものは難しいものだと、つくづく感じます。
みなさんの心の支えになるような言葉を発信したつもりでも、それを受けとる人が置かれた現状はさまざまです。心がスッと軽くなる人がいる半面、心に重くのしかかってプレッシャーに感じたりして、辛い言葉に受け止められることもあります。
その気持ちはわかるんです。自分自身をふり返ってみると、同じ歌手の同じの歌詞でも、「いい歌詞だな~」と思うときもあれば、なんとも思わなかったり、聞きたくなかったりするときもあるからです。
情報をシャットアウトすることも大事
同じ言葉、同じ人であっても、その人の置かれた状況によって、受け止めかたが変化するわけです。しかし、そのことをすべて考慮していたら、言葉は発信できなくなってしまいます。発する言葉によって助かる人がいるのであれば、そのために発信するということです。
受け手側は、自分が辛いときは情報をシャットアウトすることも大事です。また、自分とは真逆の考え方であっても、いったん受け止めて考えてみることも大切だと思うんです。それが自分自身の考え方の幅や心の器を広げたりすることにつながるからです。
“ほしい材料”だけ受けとればいい
自分の考え方と違う言葉は、料理でいうところの材料が増えるようなもの。自分にはない料理の材料をいろんな人から提供してもらえると思ったら、ありがたいことに思えてきます。いらない材料であれば、もらわなくてもいいわけです。
すべてもらおうとすると、ときに「こんなのいらない!」というふうになってしまいますからね。自分がほしい材料だけもらって、自分が好きなように料理する。そんなふうに考えてみてください。
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。