「蟲神器はまだまだ幼虫」
別シリーズのTCGも準備中
イラストだけではなくカードのキラキラしたホログラム仕様にも限界までこだわった。
「ブースターパックで一番楽しいのは、開ける瞬間の『どんなレアカードが入っているんだろう』というワクワク感です。そこをかなえるためにブースターパックにはホログラムカードが必ず1枚入るようにしました。100円という値段設定を考えると、かなり難しいのですが、そこは無理を言って実現させていただきました。また、スーパーレアより希少なレジェンドレアカードには、表面をざらつかせて高級感を演出するレリーフ加工を施しています。これを喜んでくれるユーザーさんも非常に多いです」
コレクター魂を刺激する、このような加工も人気の要因なのである。他にも円安などの影響もあり、不安と懸念だらけだったという開発現場。しかし、蓋を開けてみれば予想をはるかに超える結果になった。
「開発は本当に大変でしたので、NIZAさんをはじめ、イラストレーターの方々、監修、製造会社、そしてダイソー本社とすべての熱い思いが、この商品を実現させました。誰か一人でも欠けていたら、このような結果にならなかったと思います。開発に関わっていただいたすべての方に感謝していますし、たくさんの反響をいただいたことが何よりのご褒美です」
「そのぶん、頑張らないといけないのはこれから」と続ける西田氏。それもそのはず、TCGは新種類のカードの追加、アニメ化、大会開催などさまざまな展開が可能だからだ。今後について西田氏はこう語った。
「まだ詳細は言えませんが、既に数社からお声がけはいただいており、イベント開催に関しても検討しています。また、追加のブースターパックについては、コンセプトと世界観を大事にしつつ、慎重に行わなければなりませんので、すぐにとはいきませんが、さまざまな展開を考えています。一方、蟲神器とはまったく別のTCGの発売も準備中です。こちらは、少し年齢層が高くても楽しめるようなシステムになっていますので、ご期待いただけますと幸いです。蟲神器は、まだまだ始まったばかりのコンテンツで“幼虫”段階です。皆様にご協力していただきながら、少しずつ“成虫”として大きくなっていければと思っています」
ビッグコンテンツになりそうな予感がする「蟲神器」。今後の成長から目が離せない。