調剤薬局はジリ貧
ドラッグストア戦国時代はしばらく続く
そのように考えると、大都市の大病院に併設された調剤薬局を除いて、調剤薬局はこの先、だんだんとジリ貧になっていくことが危惧されます。言い換えれば、調剤薬局併設のドラッグストアをこの先の10年でどこまで拡大させていけるかが、ドラッグストア戦国時代での勝ち残りのためのポイントになっていくのではないでしょうか。
そのようなことからドラッグストアは今、近隣に店舗がどんどん乱立する状況になっています。そしてどのチェーンも「15%オフクーポン」といったお得なクーポンをスマホアプリで配り、ポイントを提供して消費者の囲い込みに躍起です。
このようなお得な還元ができること自体、消費者に投資をする余地が大きいこと、言い換えれば投資をすればもうかることを意味します。
振り返って考えれば、これは昭和の時代、ひとつの街に三つ大規模スーパーがあった時代と同じです。駅前にジャスコがあり、ダイエーがあり、西友があり、ニチイがあった時代。どのチェーンも勢力拡大に力を入れ、大型スーパーの店舗が乱立していたあの時代と同じことが今、ドラッグストアチェーンで起きているのです。
そうだとしたらこの戦国時代、最後に勝ち残るのは全国制覇を遂げた2~3社に集約されるのかもしれません。それまでの間、100m以内にライバル店がひしめき合うドラッグストア戦国時代は当面続きそうです。