創業9年目で売上300億円と、急成長を遂げている家電メーカー、アンカー・ジャパン。そのトップに立つのは、27歳入社→33歳アンカーグループ最年少役員→34歳でアンカー・ジャパンCEOに就任と、自身も猛スピードで変化し続けてきた、猿渡歩(えんど・あゆむ)氏だ。「大企業に入れば一生安泰」という常識が崩れた現代、個人の市場価値を高めるためには「1位にチャレンジする思考法」が必要だと猿渡氏は語る。そんな彼が牽引してきたアンカー・ジャパンの急成長の秘密が詰まった白熱の処女作『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』が大きな話題となっている。そこで本書の発売を記念して、ビジネスパーソン「あるある」全20の悩みを猿渡氏にぶつける特別企画がスタートした。第16回目は、「超多忙な時期を乗り越えるタスク管理術」について聞いた。(構成・川代紗生)
タスク管理ツールとしても使える!
驚きの「Slack活用術」とは
──『1位思考』の中で、脳疲労を取るために毎日7時間睡眠を心がけている、と書かれていました。
とはいえ、経営者として緊急対応しなければならないときなど、猛烈に忙しい時期もあると思います。タスク管理で気をつけていることなどがあれば、教えてください。
猿渡歩(以下、猿渡):私はタスクリストを持たず、社内で導入しているコミュニケーションツール「Slack」にすべてのタスクを集約させています。
──具体的には、どのように?
猿渡:Slackにある「ブックマーク」機能を活用しています。
数秒で返せるものはタスクにする前に返しますが、あとで確認が必要なメッセージはブックマークしておき、タスクリスト代わりにしています。
メンバーからきたメッセージはもちろん、自分で新しいアイデアを思いついた時などもすべてSlackに打ち込みます。
──自分で自分にメッセージを送るということですか?
猿渡:そうです。運動中など仕事中でない時に思いつくことも多いので、自分宛にキーワードだけ数単語打ち込んでおいてブックマークします。
Slackには、ブックマークしたメッセージやファイルを集約してくれる機能があるのでそれを活用し、1日に何度か抜け漏れがないかチェックしています。
まとめると、
・社内コミュニケーションはSlackに集約
・確認が必要なタスクはSlackの「ブックマーク(スター)」を付けておく
・追加タスクやアイデアは自分宛にメッセージし「ブックマーク」を付けておく
・1日の中で定期的に「ブックマーク」欄で進捗と抜け漏れの確認
・完了したタスクは「ブックマーク」を外す
という流れです。口頭で聞いた依頼も同様に文字にしておきますし、社内コミュニケーションでメールはほぼ使いません。情報は色々なところから降ってきますが、管理は一元化した方が効率的かつ漏れも減ると思います。
──参考になります! すぐに実践できそうです。