Teams導入のカギはリーダー
Teamsの導入を成功させて業務効率を改善するには、組織のリーダーとなる人が「自分から率先してTeamsを活用する」という意識を持ち、それを実践することが不可欠になります。
組織における仕事の進め方には、現場(部下)の声を上層部が吸い上げて方針を決めていく「ボトムアップ」と、上層部が決めた方針に従って部下が動く「トップダウン」という2つの方式があります。
仕事内容に適した方式を採用するわけですが、特にTeamsのような新しいビジネスツールの導入に関しては、トップダウン方式で進めるべきだと私は考えています。
例えば、部下が上司に対してTeamsのチャットやチーム(チャネル)によるコミュニケーションへの変更を提案しても、上司が「メールしか使えない」「メールに固執して使おうとしない」となったら、部下は上司のやり方に合わせざるを得なくなります。せっかく導入したTeamsが「宝の持ち腐れ化」してしまう原因の多くは、組織のこうした状況にあるのです。
逆に上司やリーダーがTeamsの活用を方針として打ち出し、率先してTeamsでのコミュニケーションを実践すれば、部下やメンバーはそれに従わざるを得ません。結果、その組織ではおのずとTeamsの浸透スピードも速くなります。
私自身、いくつかの組織でTeams導入のお手伝いをしてきましたが、積極的にTeamsを使うリーダーがいる組織は、間違いなくTeamsによる業務効率改善が成功しています。
Teamsはチーム全体を統括するリーダーにとって、業務マネジメントやチーム内コミュニケーションを進める上で、この上ない武器になってくれるツールです。リーダーが「自分のため」にTeamsを活用することが、チーム全体の業務の効率化・活性化にもつながります。
(本原稿は山田榮一・著『誰も教えてくれなかった!業務効率改善のためのMicrosoft Teams活用術』から一部抜粋・編集したものです)