初めてのひとり暮らし、転勤、単身赴任など‥‥。新生活に向けて「自炊」の必要に迫られている方に!「てんきち母ちゃんのはじめての自炊練習帖」は、料理家のてんきち母ちゃんこと井上かなえさんが、はじめてひとり暮らしをする娘さんに向けて作った本。夜ごはんを1食(主菜・副菜)200円前後、週1500円程度で作ることを目標に、ムリなく無駄なく、自炊を続ける様々な工夫や、簡単なのに味が決まる料理を提案しています。この連載では、本書からそのコツやレシピを抜粋して、紹介していきます。
大学に入学、転勤、単身赴任などでひとり暮らしを始めてする方も多いと思います。自炊すると決めても、予定外の外食が入ったり、疲れ果ててやる気がなくなったり。そんな時には「無理なく」「無駄なく」が鉄則です。ゆるく楽しく自炊を続けるための5つの秘訣を紹介します。
1 ごはんは1回2~3合炊いて、1食分ずつ冷凍しておく
クタクタで家に帰ってきても、ごはんさえあれば、卵かけごはんでも、納豆ごはんでもとりあえず食べることができます。
時間のある時に2~3合炊いて、1食分ずつ冷凍し、電子レンジで解凍加熱すればすぐに温かいごはんが食べられるようにしておくと安心です。本書ではごはんの炊き方やおいしい解凍の仕方も解説しています。
2 買い物から帰ってきたら食材を整理する
休みの日に買物に行ったら、すぐに保存場所に食材を保存します。1~2日のうちに食べる予定のない肉や魚などは小分けにして(魚の切り身は1切れずつ、肉は本書の1食分、鶏肉なら1/2枚、豚こま肉なら100gずつなど)ラップに包み、冷凍しておきます。解凍する時は、使う日の朝に冷蔵庫に移して夜まで自然解凍します。
また、きのこや小松菜など一部の野菜も冷凍しておくと便利です。さらにキャベツやにんじんなどは塩もみやマリネにしておくと、すぐに使えて副菜作りがラクになります(本書のp.104~109参照)。
3 ひとり暮らしの味方、電子レンジを使いこなす
電子レンジは、ひとり分の調理をするのに向いています。火を使わなくて安全な上に、時短にもなり、洗い物も少ないとメリットばかり。冷凍品の解凍や冷えたおかずの温め以外にも、少量の野菜を蒸したり、あるいは煮物を作ったりとさまざまに使えます。本書には電子レンジの使い方の基本とともに、レンジだけでできる簡単レシピも多数掲載しています。
4 生ゴミの処理はその都度やる
自炊を始めると、生ゴミが出るようになります。そのまま放っておいたり、ゴミ箱に捨てたりすると嫌な臭いを放つようになり、自炊する意欲を失くすことも。これを防ぐためには、要らないビニール袋などをシンクに置いておき、料理をするたびに水分を切ってこまめに密封すること。(食材が入っていた袋やスーパーで無料でもらえる薄いビニール袋などを利用するとよい)。密封した袋は、蓋付きのゴミ箱に捨ててゴミの日に忘れないように捨てましょう。
5 料理の見た目をよくする「青み」はヘタの水栽培で!
料理を盛りつけた最後に、青ねぎなどの「青み」を少しのせると、「見た目」が数倍アップします。特にインスタなどで料理写真を投稿したいならこの「青み」は必須かもしれません。
とはいえ、ほんの少量しか使わないから、ひとり暮らしで買うと使い切れず無駄になることも多いもの。そんな時は、野菜のヘタを水栽培しておくのがおすすめです。ヘタの部分だけを水につかるようにしておくと再生するものが多いので、ぜひやってみて。ねぎ、豆苗、にんじん、だいこんなどは、簡単に葉っぱが出てくるので少量の青みに役立ちます。
*本記事は、「1週間1500円で毎日おいしい! てんきち母ちゃんの はじめての自炊 練習帖」より、抜粋・編集したものです。