お子さんの初めてのひとり暮らし、ご自身の転勤、単身赴任など‥‥。新生活に向けて「自炊」の必要に迫られている方に!「てんきち母ちゃんのはじめての自炊練習帖」は、料理家のてんきち母ちゃんこと井上かなえさんが、はじめてひとり暮らしをする娘さんに向けて作った本。夜ごはんを1食(主菜・副菜)200円前後、週1500円程度で作ることを目標に、ムリなく無駄なく、自炊を続ける様々な工夫や、簡単なのに味が決まる料理を提案しています。この連載では、本書からそのコツやレシピを抜粋して、紹介していきます。

「自炊」できる人になる、第一歩とは?Photo: Adobe Stock

自炊をしたい! と願うすべての人へ

 本書は、これからひとり暮らしを始めようとする学生さんや、新社会人、突然の転勤、単身赴任などで料理をせざるを得なくなった方など、今まで料理する機会があまり無かったけれど自炊を始めたいと思う人のために作った料理本です。

 初心者の方は、自炊を始めようと思っても、道具や調味料は何を用意すればいいのか、買い物は何をどのくらい買えばいいのかすら、分かりませんよね。でも大丈夫! これ1冊さえあれば、必要最低限の調理器具や家電製品、揃えておくべき最小限の調味料から、1週間約1500円(1食200円前後!)で毎日の夜ごはんを自炊するための買い物のコツや食材の保存方法まで全部分かります!

 しかも、学校や仕事から疲れて帰ってきても、初心者でも簡単にパパっと“確実においしく”作れるレシピを選び抜きました。

 たった2品の材料で作れる超簡単料理から、作ってみたい定番の“あこがレシピ”まで、順番にステップアップしていけるように構成していますので、まずは最初から順にページをめくってみてください。

ごはんさえ炊ければ、自炊はできる!

 そもそも、本書を作ったきっかけは、これまであまり料理をしてこなかった長女がひとり暮らしを始めることになったから。

 半年後には学校を卒業して、いよいよ快適な実家から出ていく長女に、いろんなことを教えておかねばと焦る気持ちはあるけれど、お互いに忙しくてなかなかゆっくり教える時間もない……。

 そんなお母さんの気持ちを、この本にこめました。

 自炊への道の第一歩は、最初はごはんを炊くだけでもよいのです!ごはんさえ炊ければ、卵かけごはんでも、納豆ご飯でも家で食べられます。

ちゃんと毎日きっちり作らねば……、という使命感ではなく、自分で作ったほうが、安いし、おいしいし、楽しい!という成功体験を重ねることが、自炊を続けていく原動力となります。そうすればいつの間にか気合いを入れて頑張らなくても、自然に台所に立って料理ができるようになります。

 何か困ったことがあったらこの本を開いてみてください。
やる気が出ないなと思った時にも開いてみてください。
一人で少し寂しくなった日にもそっと開いてみてください。
忙しい日にもそうじゃない日にも。
きっと、そんな今のあなたに寄り添ったぴったりのレシピが見つかるはずです。

*本記事は、「1週間1500円で毎日おいしい! てんきち母ちゃんの はじめての自炊 練習帖」より、抜粋・編集したものです。