開成・麻布・灘・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺の進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、保護者から圧倒的な支持を集めている。本連載では、VAMOSの学習メソッドが凝縮されたロングセラー『男の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、子どもの計画・理解・反復・習慣のプロセスを体系化した「男の子の特性」に基づく学習法をお伝えしていく。
自主性にゆだねると、結局好き放題で終わる
男の子は、見ていないと好きなことをやってしまいます。
勉強でも、得意な教科ばかりやってしまうのが男の子です。しかし、中学入試ではあらゆる教科で点数を稼がなければなりません。
だから、親の目が届くリビングで学習させましょう。
実は女の子の場合は、小学校の高学年になると自我が芽生え、自分の世界をほしがるので、リビング学習は向いていません。
しかし、男の子は精神的に幼く、まだまだ親に甘えたいので、リビング学習に抵抗感がありません。
むしろ、家族がいることで安心して勉強ができます。
リビング学習がいいのは、勉強しているときの姿勢も親がチェックできることです。
足をぶらぶらさせていないか。テーブルの上を消しゴムのカスだらけにして平気でいないか。そういうことも見ておきましょう。
ゲーム感覚で「2分の集中」から練習させる
小学生が集中できるのは「20分」がいいところです。
だらだらと、いたずらに時間を過ごすことがないよう、1回の勉強は20分をめどに区切ってみましょう。
そのとき、タイマーやストップウオッチを用いて時間を計ると、子どもたちにとってよりわかりやすく、納得感も得やすくなります。
最終的には、1つの勉強に集中して、20分したらタイマーのブザーが鳴るという方法を採ればいいですが、最初のうちはもっと細かくやってみましょう。
気が散りやすい男の子には、まず「2分の集中」を練習させましょう。
というのも、中学の入試で出される最小単位の計算問題などは、普通の子が解くのにだいたい2分くらいかかるからです。
もし1分しか集中できなければ、問題は1つも解けないわけで、最低でも2分は集中する必要があるということです。
親が横でストップウオッチを持ち、2分以内に計算問題を解くという学習を、ゲーム感覚でやってみてください。