「子どもには、少しでも体によいものを食べさせたい!」ですよね。
でも、ごはんは毎日のこと。なるべくシンプルで簡単に済ませたいものです。
この連載では、『医師が教える 子どもの食事 50の基本』の著者で、赤坂ファミリークリニックの院長であり、東京大学医学部附属病院の小児科医でもある伊藤明子先生が、最新の医学データをもとに「子どもが食べるべきもの、避けるべきもの」をご紹介します。
不確かなネット情報ではなく、医学データと膨大な臨床経験から、本当に子どもの体と脳によい食事がわかります。毎日の食卓にすぐに取り入れられるヒントが満載です。
※食物アレルギーのある方は必ず医師に相談してください。

【小児科医が教える】「ごはんの時間を決める」と頭がよくなる理由Photo: Adobe Stock

「いつ食べてもいい」わけではない

 私たち生き物は、日中に「異化反応(分解して使うこと)」が進み、夜間に「同化反応(蓄積すること)」が進むというパターンを備え持っています。

 ですから、夜8時以降に食べると、余分なカロリーが体内に蓄積されてしまうので、要注意です。夕食は夜8時までに済ませましょう[*106]。

体内時計を正すと「脳が活性化し、カラダも整う」

 体内時計という言葉を聞いたことはありますか? 私たちの体内には、

 ●脳にある「中枢時計」
 ●全身の細胞にある末梢の「末梢時計」

 があり、それぞれが情報をやりとりしながら働いています。これが体内時計です。

 朝食を摂ることで1日の活動のスイッチが入る、つまり体内時計のスイッチがオンになるので、朝食を決まった時間に摂ることが大切です。もちろん、たんぱく質重視の朝食がベストです[*107,108]。

 朝食を抜くと体内時計のリズムが弱くなり、調子を崩しやすくなるという研究結果があります。

 また、高脂肪食を続けると体内時計の時間の刻み方が長くなります。時計の刻みが長くなると、1日のリズムが24時間より長くなり、自分のカラダの代謝リズムが、実際の時計・時間とずれていきます。これは非常に不利・不都合なことで、自分が社会とずれていくという状態になってしまいます。

 つまり、規則正しく1日に3食きちんと食べると、

 ①体内時計が正確に進む
 ②脳の働きが活性化する
 ③カラダの働きにもよい

 といったよい影響があるのです[*109]。

 このほかにも『医師が教える 子どもの食事 50の基本』では、子どもの脳と体に最高の食べ方、最悪の食べ方をわかりやすく紹介しています。

(本原稿は伊藤明子著『医師が教える 子どもの食事 50の基本』から一部抜粋・編集したものです)

*106 Yoshida J, et al. Association of night eating habits with metabolic syndrome and its components: a longitudinal study. BMC Public Health. 2018; 18(1):1366.
*107 Lopez-Minguez J, et al. Timing of Breakfast, Lunch, and Dinner. Effects on Obesity and Metabolic Risk. Nutrients. 2019; 11(11):2624.
*108 Ruddick-Collins LC, et al. The Big Breakfast Study: Chrono-nutrition influence on energy expenditure and bodyweight. Nutr Bull. 2018; 43(2): 174-183.
*109 佐々木裕之ら. 時間栄養学的視点で健康な食生活リズム. 生化学. 2021; 93(1): 82-92.