「英語を話せるようになりたい」という人にぜひ読んでほしい1冊が『5分間英単語』だ。1トピック5分のトレーニングで、日本人の英語学習に不足しているボキャブラリーを拡大し、スピーキングやリスニングなど実践的な英語力アップに役立つ1冊だ。著者は、英字新聞The Japan Times Alpha編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では『5分間英単語』から特別に一部を抜粋して紹介する。
agreeをもっと使いこなそう!
agree:
(1)(agree with ~の形で)「~と同意見だ」
(2)(agree to ~の形で)「~に同意する」
(3)(agree on~の形で)「~の点で合意する」
(4)(couldn’t agree moreの形で)「全く同感だ」
(5)(Agreedの形で)「賛成」
agreeも基本動詞ではあるが、上記(1)~(5)のagree with/to/onをしっかり使い分けられるだろうか? これらは以下のように区別しよう。
・agree with + 〈人・意見〉:「~に賛成する、~と同意見だ」
・agree to + 〈提案・計画〉:「~に同意する、~を受け入れる」
・agree on + 〈合意する点〉:「~の点で合意する、意見が一致する」
このように、賛成する相手・意見を後ろに続けて、自分も同意見であることを伝えるのがagree with。後ろに提案や計画を続けて、そうした提案などを受け入れる(要するに「それをやりましょう」と言う)のがagree to。「どの点で意見が一致しているのか」という意見が一致するポイントについて述べるのがagree onだと覚えておこう。
これ以外にもagreeを使った表現として、couldn’t agree moreを覚えておこう。couldn’tと過去形になっているのは、いわゆる仮定法だから。「これ以上の(more)同意をすることはできないだろう」から「全く同感だ、完全に賛成だ」という意味を表す。
最後に日本語でも一言で「賛成!」と言うことがあるが、英語ではこれをAgreed! で表す。Agreed? と疑問形にしたら「賛成かい?」という意味だ(厳密には、このagreedは「同意している」という形容詞)。
(1)(agree with ~の形で)「~と同意見だ」
I agree with him.
「彼に賛成です」
◆ agree with what he saysなら「彼の言うことに同意する」
I don’t totally agree with this kind of approach.
「こうしたやり方には賛成しかねる」
(2)(agree to ~の形で)「~に同意する」
He agreed to my proposal.
「彼は私の提案を受け入れてくれた」
The actor agreed to an interview with NHK.
「その俳優はNHKのインタビューを受けることに同意した」
◆ 「オファーを受けることに同意する」という意味でも用いる
The company agreed to pay $5 million.
「その会社は500万ドル支払うことに同意した」
◆ agree to do ~(またはagree to ~ing)で「~することに同意する」
(3)(agree on~の形で)「~の点で合意する」
They have agreed on the price.
「彼らは価格について合意した」
◆ 「~について合意する」ということは、複数の人間の意見が一致しているということ。よって、agree on ~の主語は常に複数になる
Of course we don’t agree on everything.
もちろん私たちは、全てにおいて意見が一致するわけではない」
(4)(couldn’t agree moreの形で)「全く同感だ」
I couldn’t agree with you more.
「全く同感です」
(5)(Agreedの形で)「賛成」
“Let’s go with his plan. Agreed?” “Agreed!”
「彼の計画でいこう。賛成かな?」「賛成!」
(本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)