新年度がスタートし、GWも近づいてきた。ただ、頑張っているのに成果が出ないと悩んでいる人も多いかもしれない。
そんなときおすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。急成長企業「アンカー・ジャパン」CEOの猿渡歩氏、初の著書だ。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。
そんな本書を推薦するのが、「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術著者・わびさんだ。
わびさんは、自衛隊などの社会人経験で身につけた仕事術、メンタルコントロール術についてツイートした内容が人気を集め、Twitterフォロワーは15.7万人を突破、ネットメディアにもたびたび取り上げられている。
書評家としても鋭い論考を投げかけるわびさんに、『1位思考』を活用しながら、新年度をらくらく乗り切る知恵をシェアしてもらおう。

1位思考Photo: Adobe Stock

メンタル、仕事、人間関係、転職
すべてうまくいかない人の共通点

Qわびさんのベストセラー『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』には、こんな記述があります。

「メンタル、仕事、人間関係、転職について、読者のみなさんが自分の本当に生きたい方向に生きられるよう、私なりの観点で身につけた知恵や役に立った考え方をご紹介して行きます。私の少し変わった経験から得た『生き抜く力』が、みなさんの危機的な状況の回避につながれば幸いです」

 なかでも、「危機的な状況の回避」という表現が面白いと思いました。
 その視点で、メンタル、仕事、人間関係、転職すべてうまくいかない人に共通する習慣があれば教えてください。

わび習慣ではありませんが、過去の自分と今の自分を戦略的な視点で見ると、過去の自分は3つの大事なことが欠けていたと思います。

 日本の「国家安全保障戦略」を読んだことはあるでしょうか。

 国家安全保障戦略は、戦略目標とアプローチの設定の前に、1.利益、2.原則、3.環境と課題の順で書かれています。

 つまり、1~3を明確にしないことには、目標やそれに至る方法も定まらないのです。

 何が言いたいのかというと、メンタル、仕事、人間関係、転職すべてがうまくいかない人は、自分の人生の利益、原則、環境と課題が明確でないのかもしれません。

 実際にメンタルダウンする前の私も、この3つがブレブレでした。

 人生で自分が究極的に求めるものは何なのか、その究極的に求めるもののためにどのように生きるのか、今いる環境と課題はどうなのか、この3つを明らかにしたとき「人生の大きな矢印」が出てくると思います。

 そして、猿渡さんの日頃の発信や著書からは、猿渡さんが人生で求めているものや生き様がしっかりと伝わってきます。

 人生の大きな矢印がはっきりと描かれているので、今後もずっと活躍され続けるのだろうなと思っています。

1位思考』を読んでみると、猿渡さんの「大きな矢印」を垣間見ることができて、とても勉強になります。

 新年度のスタートの参考になると思います。なにかモヤモヤする人、現状を変えたい人は、読んでみることをおすすめします。