滑らかな乗り味
レヴォーグの進化を味わえる
1.8Lボクサーターボ(177ps/300Nm)を搭載したレヴォーグSTIスポーツに乗ると、静粛性の高さと乗り心地の快適性がまず印象に残る。いずれもフルインナーフレーム構造が貢献しているのは間違いない。とりわけ印象的なのが乗り心地のよさだ。この点ではダンパーのスムーズなストローク感が大きく役立っているはず。デビュー当初に“ネコ足”で有名なフランス車と比較試乗した経験があるが、足回りのしなやかさではレヴォーグが断然勝っていた。これは日本車の歴史を考えると、常識を覆すような出来事だった。
こうした滑らかな乗り味は標準モデルのGT系でも満喫できるが、ZF製の電子制御ダンパーを備えたSTIスポーツであれば、ドライブモードセレクトの操作で快適性重視にもハンドリング重視にも変更は自在。より幅広いシーンでレヴォーグの進化を味わうことができる。
しかもボディサイズは日本の道路環境にピッタリ。全幅を1.8m未満に抑えることで市街地での使い勝手も良好だ。まさに、日本の道を走るために誕生した“スバルの良心”ともいうべきモデルに仕上がっている。
(CAR and DRIVER編集部 報告/大谷達也 写真/小久保昭彦)