香港人観光客の特徴の一つ、「巨大スーツケース」
この休暇中の香港人の日本熱は確かにすごかった。日本の空港に到着したものの、同じ飛行機から吐き出された乗客で入国検査所が大混雑し、成田のような大型空港では空港を出るまで数時間かかった……などという悲鳴が流れていた。さらには、現地を朝7時半に出発する飛行機に乗るために朝4時半に空港に着いたら、すでに空港のチェックインカウンターの前には超大型のスーツケースを持った人たちがズラリと並んでいる、なんていう写真付きの書き込みもあった。
そうそう、香港人観光客の特徴はそのスーツケースの大きさだ。彼らは縦70センチくらい、幅も30センチほどある2~3週間滞在用の巨大スーツケースをごろごろと転がしながら日本に乗り込んでくる。夫婦それぞれがそんな大型スーツケースを持っているのも珍しくなく、「引っ越しですか?」と思いきや、よくよく眺めるとその他に持っているのは小さなリュックやポシェット1個だけと軽装なことも多い。女性でもスイスイとその巨大スーツケースを押しているところを見ると、その中身はほぼ空っぽらしいとすぐに気付く。
どうやら、それは日本でたくさん買い物をするためらしい。行きはすべての荷物をその中に放り込み、帰りはたくさんの「戦利品」を詰め込み、さらに両手いっぱいに土産物を抱えて帰っていく……買い物好きな香港人の性格がよく表れた光景である。
彼らの日本での楽しみは買い物だけではない。食べることも大好きなのだ。中国からの観光客ならば居住地域ごとに魚を食べ慣れなかったりする人もいるが、日頃から和洋中華すべて食べ慣れている香港人はほぼ「オールマイティー」で、とにかく日本でも食べまくる。甘いものが大好きな男性も多いので、焼き肉にすしにラーメンに郷土料理にデザートに……とまぁ、とにかくネットでも食べ物に関する投稿と質問は引きも切らない。