残念ながら、親が子どもにしてやれることはわずかです。その中で、もっとも大切なのは、親の幸せな姿を見せること。そして、お子さんのために「良い未来予測」をしてください。

 それでもお子さんは、必ず何か失敗します。人間ですから当然です。人間は必ず間違いを犯す生き物です。大切なのは、お子さんがどんな失敗をしても、あなたがサポートできるように備えをしておくこと。そのためにもあなたは健康でなければなりません。お子さんをサポートするのですから。いつも元気で、明るくなければなりません。いつも楽しくしていなければなりません。

 そんな親でいれば、お子さんは失敗したときに安心してあなたのもとへ帰ってくるでしょう。そしてすぐにまた元気になり、自分の道を歩き出すでしょう。

5つのまちがい
(4)話し合おうとする

 不登校を続けている子どもと、一度きちんと話し合いたい。

 それは親としても当然の気持ちだと思います。なぜ学校へ行けないのか。今、どんな想いでいるのか。これからどうしたいと考えているのか。あれこれ聞きたいし、親としての思いも伝えたいでしょう。

 しかし、一度、胸に手を当てて考えてみてください。「話し合い」をしたいと願うのは、お子さんにあなたの話を聴いてもらいたいからでしょうか。それともあなたがお子さんの話を聴きたいからでしょうか。

 人は誰でも、「話を聴いてほしい」と思っています。と同時に、「人の話は聞きたくない!」とも思っています。まして、自分を責めるような話は絶対に聞きたくありません。

 あなたがお子さんと話し合いするためには、まず、あなたがお子さんの話を聴く必要があります。否定せず、意見せず、評価もせず、ただ大きく頷きながら、ひたすらお子さんの話を聴くのです。質問もしないでください。話すことだけを、一生懸命に聴いてください。

 お子さんが聞いてほしいのは、「どんな気持ちか」です。

 今までどれほどつらかったか、寂しかったか、悲しかったか、悔しかったか、怖かったか…。どうか、お子さんの「感情」を聴いてあげてください。

 お子さんと「話し合おう」という気持ちは捨て、ただお子さんの話を聴く、そういう気持ちで接してください。あなたがお子さんの話を聴くという、ただそれだけで、あなたの想いはお子さんに伝わります。

5つのまちがい
(5)子どもを「変えよう」とする

 最後に書くのは、子どもを変えようとしてはいけない、という話です。

 親というのは、子どもが不登校やひきこもりになると、学校へ行く気にさせたい、勉強をやる気にさせたい、と願うもの。私のところにも「どうしたら学校へ行く気になりますか?」といった、「方法」を問う相談が多いのです。

 しかし、方法で何とかなるものではありません。誰にも、子どもを変える事はできません。子どもが自分からその気にならなければ、親にも、誰にも、どうにもできないのです。

 子どもを無理に変えようとすると、親子の心の絆が切れてしまうこともありますので、くれぐれも注意してください。

 そう書くと、途方に暮れてしまうかもしれませんが、大丈夫。子どもが自分の未来に希望を持てるようになれば、自分から進んで勉強するようになりますし、あなたにも、そのためにできることはあります。

 それは、お子さんを励ますこと。そしてあなた自身が人生を楽しむことです。

 お子さんを「変えよう」と思うのはやめてください。なにかを変えたいのなら、あなたの物の見方、あなたの行動、あなたの毎日の習慣を変えてください。お子さんに勉強させようとする前に、あなたが自分の幸せのために、何か勉強を始めてください。お子さんは、あなたの姿から何かを感じます。

 何より大切なのは、あなた自身が楽しみながら勉強する姿をお子さんに見せることです。

「勉強=楽しい=幸せ」となるように――。