『最高の仕事ができる幸せな職場』(日経BP)の著者である社会心理学者ロン・フリードマンは、「オンラインで瞬時に反応を確認でき、満足感を得ることに慣れている彼らは、無意識のうちに職場でも高い頻度のフィードバックを求めている」と述べています。

 また、米ギャラップ社の調査によると、時代の流れに合わせて、仕事における価値観に明らかな変化が起きています。

 ミレニアル世代は仕事をライフスタイルの一部として捉え、上司のため、お給料のために自ら弱みを改善する働き方ではなく、上司に部下のコーチとなってもらい、双方向の会話をしながら(フィードバック)強みを伸ばしてもらいたいと考えています。

 双方向にコミュニケーションのとれる『上司というよりも、コーチのような関係性』を望んでいるのです。

 先日、アメリカのコーチングプログラム(研修)に参加したところ、誰もが知っているような米グローバル企業の管理職の方が、ミレニアル世代を引っ張っていくためのコーチングの手法について学ぶべく、参加されていました。

 今や部下指導は、できていないところを指摘、改善させるのではなく、上司が部下の強みを伸ばし、導く形に変わってきているのです。

 部下たちの「成長の旅」をガイドするナビとして、ポジティブフィードバックを学び、チームの業績をアップしていきましょう。

仕事に求めるものの変化を表した図仕事に求めるものの変化を表した図。本書より 拡大画像表示

「ポジティブフィードバック」は
承認・成長への導き

 ポジティブフィードバックをしましょうとお伝えすると、「褒めればいいんですよね?」とか「評価と何が違うのですか?」といった質問をいただきます。

 また、「フィードバックと聞いて何を思い浮かべますか」と聞くと「1年に1度ある、あまり行きたくない人事面談」を思い浮かべる方が多いようです。