イニエスタが日本サッカー界に残した
最後のメッセージ
ピッチの内外でイニエスタからさまざまなことを学んできた神戸の選手たちも、イニエスタに恩返ししたい思いは変わらない。19シーズンの天皇杯制覇に貢献し、クラブに悲願の初タイトルをもたらしたレジェンドが安心して旅立ってほしいという願いを込めながら、11ゴールで得点王争いのトップに立つ大迫を中心に、まだ見ぬリーグ戦の初優勝を目指して今後の戦いに臨む。
そして、イニエスタは「神戸での時間をしっかり全うして、その先にどのような扉が開かれるのかを見ていきたい」と未来を見つめながら、日本サッカー界へこんなメッセージを残した。
「バルセロナを退団したときに、ベストのレベルでプレーしたい、と望んで日本に来た。競争できる環境が整っているこのリーグの将来には、ポジティブなことしか思い浮かばない」
世界中を驚かせた神戸への電撃移籍とともに始まった至高のストーリーは、7月1日をもって終わるわけではない。イニエスタの薫陶を受けた選手たちが国内外で、そして39歳になったイニエスタ本人が新天地で紡ぐ続編を、世界中のサッカーファンが期待を抱きながら待ち望んでいる。