この研修のなかでは、根本的な「幸せとは何か」ということや、幸せになる、ものの見方、考え方、習慣を数多く伝えます。ものの見方、考え方で言えば、素直、プラス発想などの重要性を伝えます。

 習慣で言えば、健康の習慣、心を整える習慣、環境を整える習慣などを話します。そして、その習慣のなかで、今までもっとも私の心を変えるインパクトが大きかったものが、ゴミ拾い習慣です。

 ゴミ拾いをすることで、行動が変わります。つまり、形が変わります。続ければ、習慣が変わります。すると、ゴミ拾いという『形』から、上機嫌になりやすい考え方、つまり『心』が変わるのです。

 ゴミ拾いをする効用はキリがありません。この本に書いた12個の魔法を含めて、実に98個見つかりました(笑)。このなかから、いくつかを抜粋してみます。

 ゴミ拾いをすると、利他的になります。
 ゴミ拾いをすると、継続できる自分になります。
 ゴミ拾いをすると、アイディアが閃くようになります。
 ゴミ拾いをすると、「足るを知る」ようになります。
 ゴミ拾いをすると、瞑想になり無になれます。
 ゴミ拾いをすると、心の大富豪になれます。
 ゴミ拾いをすると、生活がシンプルになります。
 ゴミ拾いをすると、社会貢献ができます。
 ゴミ拾いをすると、近所の人から感謝されます。
 ゴミ拾いをすると、謙虚になれます。

 習慣化オタクの私は、数多くの習慣を実践してきましたが、ゴミ拾いという習慣は、人生を変える最強の習慣と呼んでいいと思っています。端的に言うと、ゴミ拾いをすると、いや、続けると、人生に魔法がかかり出します。そして、この魔法にかかればかかるほど、人生が楽しく上機嫌なものになります。ゴミ拾いの最高の魔法は、ゴミ拾いをすると、心が上機嫌になることです。

“自分軸”の価値観にシフトできれば
人の目を気にせず伸び伸びと生きられる

 ゴミ拾いの究極の目的は、自分の状態を上機嫌にすることです。ゴミ拾いをしていると、いつの間にかゾーンに入ります。他人の目が気にならなくなり、ゴミと対話、そして自分との対話の時間に入っていきます。

 この時間が、何物にも変えられない、とても貴重な時間です。みなさんは、心を静めて、自分自身と対話をする時間を一日のうちどのくらい過ごしているでしょうか? まわりの人に聞くと、ほとんどがゼロです。ゴミ拾いは、実は、自分との対話、自分の本心との対話をする絶好の時間でもあるのです。