<その2>
「匿名でいろいろ書かれる方、できればやめて」

 ジュン氏は、匿名の一般人に対しても苦言を呈している。

 会見の後半、「匿名でいろいろ書かれる方、できればやめていただきたいなと思いますが」と話し始めたジュン氏は、以下のように続けた。

「脅迫文を送ったりとか、そういうことも自分へはいいですが、会社とかスタッフには送ってほしくなくて、お願いしたいですし、これだけさらけ出してもなお、それが止まらないのであれば、それを理由に次は私が命を絶とうと思います。これを脅迫と思ってもらっていいです」

 記者会見の前半では、ジュン氏が2011年に実際に脅迫文を受け取り、イベント会場に警察が来たこともあったと話していた。

 また、おそらくネット上での誹謗(ひぼう)中傷だと思われることについても、次のように語った。

「でも、かつてあったと思います。心ない誹謗中傷や匿名での言葉からいじめを受け、亡くなったという人がたくさんいます。それらをどう取り扱うか、人が死んでしまったら、途端にメディアの人たちは『心の相談は』というものばかり出して、なぜその人が死んだかというところは追及しませんよね。だから今、この時間に説明しました」

「心の相談は」とは、自殺を報じる記事に近年になってつけられるようになった「こころの相談窓口」の連絡先のことだろう。相談窓口の周知は必要なことではあるものの、まるでそれが報道の免罪符のように受け取られてしまっていることも確かだ。