誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />つい欲しくなったとき、絶対やってはいけないNG行動Photo: Adobe Stock

「目的」と「手段」が逆?

気がつくと、「目的」と「手段」が逆になってしまうことはありませんか?

何か目的があって、その目的を達成するために手段を選ぶのが普通なのですが、気がつくと、これが逆になっていることがあるわけです。

目的と手段を履き違えてしまうのは、本末転倒ともいえます。目的と手段が逆転して、手段を得ることが目的化してしまうことは、けっこうあるんですね。

“買ってから考える”の落とし穴

たとえば、釣りをしたいから、釣り道具を買うのではなく、釣り道具を衝動買いしたから、釣りに行かなくてはならない。

こうなると、別に釣りをしたいわけではないのに、釣りに行かなくてはならないという、あまりハッピーではない事態に陥りがちです。

または、なんとなく昔から憧れていた車を買った。でも、実際のところ必要じゃないから、車を使うためにライフスタイルを変えようとする。

こういう人もいるのですが、結局は長続きしないものです。なぜなら、憧れの車を買った時点で、目的が達成されているからです。

ワクワクしない結果になりがち

要は、手段を得たことを正当化するために目的を立てたとしても、いまいち気が乗らないんですね。

キャンプにしても、本当にキャンプがやりたくて、キャンプ道具を買うのならいいのですが、なんとなく流行っているからキャンプ店を覗いてみたら、衝動的にテントが欲しくなったので買った。だから、キャンプをしなくてはいけない。

こう考えたとしても、この時点でキャンプが好きなわけではないので、そんなにワクワクしない。もしかしたらハマるかもしれないけれど、せっかく買ったテントが宝の持ち腐れになる可能性のほうが高いでしょう。

形から入ってもいいけれど…

ダイエットグッズにしてもそう。ダイエットをしているから、その用途にあったグッズを買うのならいいのですが、通販番組を見てダイエットグッズを衝動買いしても、3日坊主になることがほとんどかもしれません。

形から入ってモチベーションを高めるという方法もありますが、あくまで目的があって手段がある

この基本を無理やり逆転させても、なかなかうまくいかないことを、あらためて知っておくことは大事だと思います。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。