このように、損得を考えずにプレゼントしたり、感謝の気持ちを言葉にしたりする。これは、ある意味では、感謝している人に対する無償のサービスだといえるかもしれません。それがむしろいざというときの助けにもなるのです。
サービス精神に富んだ人には
まわりへの感謝の気持ちがある
世の中には、サービス精神にあふれた人がいます。
たとえば初対面の人が多くてみんながぎくしゃくしている会合の席などで、率先して、軽いジョークを交えた自己紹介をすることで、その場の緊張をやわらげようとしたりします。
あるいは、プロジェクトが行き詰まってみんなの顔が暗くなったとき、努めて明るい顔をして「さぁ、がんばろう! みんなでやればなんとかなるよ」と声を出す人もいますし、困っている人がいたら「それ僕がやろうか」と積極的に手伝おうとする人もいるでしょう。そうした言動もサービス精神のなせるわざといえるでしょう。
本当の意味でサービス精神を持っている人には、心の底にまわりの人に対する敬意があり、そこから湧いてくる感謝の気持ちがあります。
みんなに感謝しているからこそ、みんなが喜んでくれたり、心を開いてくれたりすることが大好きで、みんなを笑顔にするきっかけをいつも探っているのです。
私が知っているホテルマンやブライダルスタッフのなかにも、そんな人が少なくありません。常に気配りを欠かさず、言葉遣いや立ち居振る舞いにも気をつけて、お客様が快適に過ごしていただけるように努力するのがあたりまえだと思っています。
また、そのためには陰でいろいろと気を使いつつ、努力もしています。それでも、お客様が笑顔になってくれれば、それを無上の喜びに感じますし、それが自分の仕事に誇りを持つ原動力となっています。