1万件を超える「幼児から高校生までの保護者の悩み相談」を受け、4000人以上の小中高校生に勉強を教えてきた教育者・石田勝紀が、子どもを勉強嫌いにしないための『勉強しない子に勉強しなさいと言っても、ぜんぜん勉強しないんですけどの処方箋』を刊行。子どもに失敗してほしくない、教育熱心な人ほど苦悩を抱える大問題への意外な解決法を、子育てを「動物園型」「牧場型」「サバンナ型」にたとえて解説します。

【まるで動物園】からの脱却!「放牧子育て」のペース配分Photo: Adobe Stock

「自分から勉強する子」に育つには“放牧”しはじめてからも大事

 放牧をはじめると、最初はうまくいかないことのほうが多いでしょう。子どもはまだ知識も経験も少ないのですから、当たり前です。

 心配になる気持ちはわかりますが、たとえ子どもが失敗してもその経験から学習することが自立につながります。親が先生役を演じるのはもうやめるときです。

 危険がともなう行動はもちろん注意しなければいけませんが、そうでなければ不安を感じてもぐっと我慢して見守ってあげてください。お願いします。

 親の管理が徹底していた子どもほど、放牧した途端に成績が落ちるのもよくある話です。そのときも親は口出しせず、本人の様子をよく観察してください。

 すると親の管理がなくなるとどういうことが起きるのか、自分で何を考え、どう判断すればいいのか、子どもなりに一生懸命考えはじめます。

 試行錯誤をくり返しながら、問題をひとつひとつ解決できれば、自分のことは自分でできる人間にどんどん成長して自立していきます。

徐々に自走させる方向に導く

 もしも自分で解決できず悩んでいる場合は、相談に乗ってあげましょう。

 たとえば、英語につまずいているようなら英語の勉強法だけ一緒に考えて、数学やその他の科目は自分でやるように促してください。

 特定の教科の問題でなければ、勉強のやり方だけ伝えてあとは自分でやらせるなど、必要最低限のサポートをするにとどめて、親は段階的に手を放していきます。

 そのように徐々に子どもを自走させる方向に導いていけば、いきなり放牧されて大混乱することもなくなります。

 親が関われば関わるほど、子どもは自立しなくなることを忘れないでください。

*本記事は『勉強しない子に勉強しなさいと言っても、ぜんぜん勉強しないんですけどの処方箋』から、抜粋・構成したものです(次回へ続く)。