【具体的なお悩み】
娘と同居する60歳女性です。夫とは死別しております。
娘はシングルマザーで、現在は孫たちも含めた4人で暮らしています。ただ、娘は貯金や投資に全く興味がなく、お給料の余ったお金はネイル・まつエク(まつ毛エクステ)・エステなどに消えていきます。
現在は車代・食費・孫たちの習い事の月謝などを私が負担しています。そのため、私の遺族年金とアルバイト代は生活費で消え、貯金ができません。
シニアバイトの退職年齢は70歳ですが、体力的にいつまで仕事ができるかも分かりません。
そうした事情もあり、孫たちがある程度大きくなったら現在の持ち家を娘に渡し、近くに新たなワンルームマンションを買って一人暮らしをしたいと思っています。
自分の厚生年金は遺族厚生年金よりも金額が低いため、こちらの受給には切り替えず、65歳から基礎年金をいただくつもりです。
投資額・貯蓄を合わせると、それなりに金融資産はあるのですが、この年齢で家を買うと「老後破産」しないか心配です。
そこで、下記の2点について試算していただけると幸いです。
(1)ワンルームマンションを購入する時期は、いつがいいのでしょうか。
(2)私は何歳まで働くべきなのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
娘さんの稼ぎは考慮に入れず
Mさんの収入だけで家計を試算
早速、家計収支の試算を行いながらMさんの相談に回答していきます。ですが、Mさんの年金額や購入したいワンルームマンションの予算など一部不明な金額があります。このため、推測を交えた回答になることをご承知おきください。
Mさんの現在の月間収入は遺族厚生年金15万円、シニア向けアルバイト8万円の合計23万円。年間では276万円です。一方、月間支出は食費、レジャー費、お孫さんの習い事代など合計22万5000円。年間では270万円です。
娘さんの年収は給与450万円、シングルマザー手当36万円の計486万円ですが、これらは美容代などに消えているとのことです。このため娘さんの稼ぎは考慮に入れず、家計収支の試算はMさんの収入だけで行うことにします。
Mさんの家計収支をまとめると、年間収入が276万円、年間支出が270万円なので、本来であれば年間6万円の黒字です。ですが、相談文には「貯金ができません」と書かれています。
もしかすると6万円の黒字額は、相談文に記載のないお孫さんの支援に使っているのかもしれません。このため、Mさんが働いている期間中も貯金は増えない(プラスマイナスゼロ)という前提で試算を続けていきます。