歩くのが面倒になると、足首から先の「足」だけでなく、腰から下の部位を指す「脚」の筋力も衰えて“老化”が早まる。数十年先の未来を見据えて、早いうちに靴の選び方や自身の歩き方の改善に取り組む必要がありそうだ。

 とはいえ、買ったばかりのサンダルで靴ずれするからといって、すぐに捨てるのは忍びない。今持っているサンダルで靴ずれを防ぐ方法はあるのだろうか?

「即効性を期待するなら、液体絆創膏に近い効果が得られる『靴ずれ防止スプレー』を使用しましょう。靴ずれしそうな部分に噴霧すると、肌に透明で強力な皮膜を作って、足を丸一日ガードしてくれます。ストラップ付きのサンダルを履くときは、きっちりストラップを締めて足にフィットさせるのがポイントです。車に乗るときにシートベルトを締めるのと同様に、サンダルと足の隙間を可能なかぎり少なくしてください」

 ストラップがなく、足にフィットしにくいサンダルは靴ずれリスクが高いので、履く時間を30分と決めたり、痛みを感じたらすぐに履き替えたりするのがベストだ。これらを意識すると、靴ずれの予防につながるという。

 あるいは「リカバリーサンダルを履くのもひとつの解決策」と、こまつ氏。

「アメリカで誕生した『TELIC(テリック)』というメーカーのサンダルは、アスリートの疲労回復を早めるリカバリーサンダルです。適度なクッション性と、ほどよい締めつけ感があり、足や体にほとんど負担がかかりません。一度足を通すと、安定感と歩きやすさ、軽さとクッション性に驚くはず。近年、日本に上陸したのですが、人気が高すぎて店頭でも在庫が少ない状況が続いています。テリックに限らず、リカバリーサンダルはどのメーカーのものもおすすめですよ」

 夏を快適に過ごす鍵は、サンダル選びにある。

こまつ
シューフィッター・プロシューズアドバイザー。イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として、訪問サービスや遠方の方向けの「メール相談」も好評。自身のブログ『毎日靴ブログ@こまつ』や『日刊SPA!』で靴に関する情報を発信中。