「300」同様のプラットフォーム採用
エンジンは5種類、日本向けハイブリッド導入も検討

 では最後に、ランドクルーザー「250」のスペックを紹介する。

 発表会場で展示されてパネルに記載されたデータは、以下の通り。

 ボディ寸法は、全長4925mm×全幅1980mm×全高1870mm、ホイールベースは2850mm。

 従来比では、全長が100mm増、全幅が95mm増、全高が20mm増、そしてホイールベースが60mm増と大柄になった。

 なお、ドアミラーの最も外側で計測する実用的な車幅は65mm減の2115mmとした。

 ラゲージ容量は398リッターから409リッターへ拡大した。

 ボディスタイルは、フロントAピラーがかなり立ち、フロントガラスが大きくなり、そしてサイドガラスの位置も下がり、低くドッシリとした印象だ。

 フロントの意匠では、角型ヘッドライトと丸型ヘッドライトの2系統あり、ユーザーは新車購入後でも販売店を通じてフロントマスクを入れ替えることも可能だという。

 車体は、ランドクルーザー「300」と同じ、GA-Fプラットフォームを採用。

 サスペンションはフロントがハイマウント・ダブルウィッシュボーン式。リアは、トレーリングリンク車軸式を新開発した。

 その他、フロントのスタビライザーを機械式に非結合することで、オンロードとオフロードでのクルマの動きが大きく変わる仕組みを採用している。

「トヨタの歴史そのもの」のランドクルーザーから“プラド”の名が外れた深い理由新型「ランドクルーザー」の技術展示 Photo by K.M.

 パワートレインは、販売する国や地域の排気ガス規制、電動化規制、また市場環境によって5種類を使い分ける。

 ランドクルーザーとして初採用となるハイブリッドシステムは、2.4リッターエンジンと8速オートマチックトランスミッションの組み合わせ。

 使用するモーター、制御装置、そして電池は、北米向けフルサイズピックアップトラック「タンドラ」で21年から採用した部品と同じだ。

 開発関係者は「タンドラでの使用環境もかなり過酷であるため、当初からランドクルーザーへの搭載を踏まえて、耐久性と実用性を検証し、これまで問題がないことから今回の採用に至った」と説明する。

 この2.4リッターハイブリッドは、北米と中国に先行導入する。

 その他、2.4リッターガソリンターボを中近東や東欧など向けに、、2.8リッターディーゼルターボの48Vマイルドハイブリッドをオーストラリアと西欧に、そして日本には2.8リッターディーゼルと2.7リッターガソリンを導入する。

 トヨタ関係者によると「日本でも、2.4リッターハイブリッド車の導入を検討している」という。

 なお、「プラド」というモデル名については、「日本では廃止するが、オーストラリアなど、一部の国や地域では、市場性に鑑みて今後も継続して使用する」とのことだ。