ソフトバンクGの“ぱっとしない決算数字”より要注目!投資事業の「不気味な動き」Photo by Tomohiro Ohsumi/Getty Images

8月8日、ソフトバンクグループが決算を発表しました。3四半期連続の最終赤字と、「ぱっとしない」数字です。それでも、私はソフトバンクグループは11月の決算発表で“驚きの業績”を発表すると予想しています。ただ、その先には「不都合な乱高下」が待っているかもしれません。投資事業で「不気味な動き」が見えるのです。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)

ソフトバンクGの株価
23年後半に「乱高下」の可能性

 8月8日、ソフトバンクグループ(以下、ソフトバンクG)が2023年4~6月期の決算を発表しました。最終損益は4776億円の赤字で、これは3四半期連続の最終赤字です。1年前に3兆円規模の最終赤字だったことと比べれば赤字幅は大幅に縮小しましたが、AIブームが押し上げる直近のGAFAMのきらびやかな決算発表と比較すると、ぱっとしない数字であることも事実です。

 一方で、半年前に再度赤字に転落した後低迷していたソフトバンクGの株価は、この3カ月で回復し、現在では7000円近辺に到達しています。投資家は、ソフトバンクGの23年11月の決算発表が「すごい数字」になることをすでに織り込み済みなのです。

 とはいえその後は?というと、実はまた乱高下が待っているかもしれません。これが今回の記事のテーマです。

 ソフトバンクGは投資を事業の中心に据える大企業なので、このように決算数字だけでは未来が分かりにくいという特徴があります。この先、ソフトバンクGに何が起きるのか、3つのポイントで予測してみたいと思います。