誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />無意識に小さな嘘をつく人の“残念な特徴”Photo: Adobe Stock

小さな嘘を見逃すな

言葉の端々に小さな嘘や違和感を感じる人がいます。こういう小さな嘘をつく人は、平気で大きな嘘をつける人です。

「これぐらいはいいだろう」みたいに、自分へのチェックが甘い人なんですよね。

自分にとって都合の悪いことをねじ曲げたいという欲があって、だいたいは、そのために小さな嘘をつくわけです。

出発点の認識がズレている

「これぐらいはいいだろう」という自分勝手な基準で、自分の都合の悪さを隠すために事実を微妙に捻じ曲げたり、誇張したりするのです。

事実は相手が判断することであって、自分の都合で決めることじゃないのですが、その認識の出発点がズレているわけです。

そういう小さな嘘をつく人は、まったく信用できないと思っていいでしょう。大きな嘘も平気でつきますし、大きな嘘ほど必要になってくる人なのですから。

自分勝手で利己的な人

少しでも自分に都合をよくしたいという欲望が、小さな嘘に現れているので、非常にエゴイスティックな人ともいえます。そして、自分に対してのチェックが甘い人ともいえるのです。

これに対して誠実な人というのは、小さな言葉の使い方でよくわかります。小さな嘘を入れないようにするからです。

その結果、いろんな負の可能性についても言及して説明が丁寧だったり、もしかすると自分にとって不利になることであっても、きちんと伝えなくてはいけないという意思が働いたりします。それは自分に対してのチェックが厳しいからです。

嘘つきは頭の中で存在を排除する

誠実な人は、小さな嘘をつくことがないので、結果として言葉と現実との差が少ないです。

「神は細部に宿る」といいますが、普段の言動で「なんかちょっと違うぞ」「いつもそんなこと言ってるけど、なんか違和感がある」という人は、その時点でその人の存在を頭の中から排除していいくらいです。

そういう利己的な人は、自分の利益最優先で、大きなところで裏切ってきますからね。

土俵にさえ上がっていない

とはいえ、残念ながら、人間というのは悲しいもので、小さな嘘をつかないと思ってた人でも、なにかの弾みで魔がさすというか、大きな嘘をつくこともあり得ます。

そういうこともあり得るのですが、小さな嘘をつく人は、はなから土俵にも上がってないということ。その点は、きちんと押さえておきましょう。

そして、自分自身は小さな嘘をつかないようにしましょう。小さな嘘をつかない人は信用されるので、同じように嘘をつかない人が周りに集まってきます。

“誠実さんの連鎖”

アテクシは、これを「誠実さんの連鎖」と呼んでいますが、「誠実さ」というのは、いろんな意味で武器になるんですよね。住む世界が違ってくるくらいに。

相手に誠実であろうという人たちが集まってくるなかで、自分も誠実でいるっていうのは、やることが違ってくるし、世の中の見え方が全然違ってくるんです。

小さな嘘はつかない。そして、小さな嘘は見逃さない。これを心がけましょう。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。