学習院関係者による
秋篠宮家批判への反論

 その攻撃の先頭に立っているのが、藤澤氏なのだが、その内容を前述の著書や関連する同氏による記事などから少し紹介し、それに対して反論しておこう。

「やはり天皇家と秋篠宮家ではまったく違う」「皇族を支える周囲の気遣いは並大抵ではありません。あえて対比すれば、秋篠宮家はそれらを当たり前の特権として享受し、さらなる自由を主張されている。一方で、現在の天皇家は、それらに感謝して、国民のために立場をふまえて行動されている」「批判が集中してしまう理由を掘り下げたときにたどり着いたのはノブレス・オブリージュだ」とおっしゃる。

 その根拠は、学習院では皇族を温かく見守るために、大変な犠牲を払っているのに、学習院を袖にするのは、配慮が足りないということらしい。

 他の皇族は、学習院の同窓会の出す雑誌に、自分がどんな社会貢献をしているか寄稿されているが、秋篠宮ご夫妻や眞子さん、佳子さまはされていないから、批判が出てくるのだという「特権意識丸出し」の指摘もある。

 学習院では、皇族の警備に慣れているのに、悠仁さまが他の学校に進学するのは無駄ともいう。だが、悠仁さまは幼稚園から中学まで12年間もお茶の水女子大附属に通学されており、筑波大学附属も同じ大塚署管内だから警備を継続できるし、学業でも両校は姉妹校的存在だから引き継ぎが容易だ。

 学習院大学は愛子さまが在籍されているが、3年間、通学はなく、現在も大人数の学生と接することやサークル活動などはされていない。それに比べて、悠仁さまの危険は段違いだ。

 ノブレス・オブリージュについて書かれた箇所も、恵まれた立場に感謝し謙虚でなければならないとか、社会貢献をすべきだとかいうような、本来の意味から離れた捉え方がされている。だが、本来の意味は、国家のために率先して無私の行動をもって尽くすといったことだ。

 これについては、むしろ、秋篠宮家が高い自覚をお持ちであるとして、褒めるのに使われてきた。実際、もっとも大事な単独公務について、以前の記事「佳子さま、愛子さま、悠仁さまが連日ニュースに…皇族も週刊誌を読んでいるって本当?」でも論じたが、愛子さまはいろいろお考えがあるのだろうが、学業優先として21歳になっても開始されていないのに対し、眞子さまは17歳、佳子さまは19歳から始められているし、祭祀関係でも秋篠宮家のほうが熱心である。

 佳子さまについて、藤澤氏はICUをAO入試で志願されたが、不合格だったので、学習院大学文学部教育学科にいったん「ステルス入学」されたと誹謗している。しかし、佳子さまは実際に通学されたが、学習院大学に違和感が強く、退学されたのである。

 理由は公表されていないが、学習院大学文学部教育学科は、教育に興味がおありだった佳子さまの入学に合わせて学科を創設したといわれている。

 だが、アジア諸国との相互理解が軸に据えられ、2013年度から2017年度までは、第二外国語は中国語か朝鮮語しか取れなかった。

 まさかと思ったが公式HPに明記されていたし、現在も過去の記録としてHP上で確認できる。さらに、任意だが中韓への旅行も組み入れられていたが、いかにも、謝罪旅行として利用されかねないものだった。

<資料掲載>
https://www-cc.gakushuin.ac.jp/~s226510b/youran/youran_2013/gakubu/pdf/p208.pdf?fbclid=IwAR3hCr8Lcf9rDCnPBex-Se33guC0e9vDvWkwRcbd2y5yhCzX-QTJ-jjI-f0
2013年度の学習院大学文学部教育学科の外国語科目履修規定

 このほか、藤澤氏の著書には、うわさだと断りつつも、秋篠宮殿下が成績不振だったから内部進学の基準が甘くなったという風説が紹介されているが、OGで新聞記者という情報を取れる立場の藤澤氏が根拠なく紹介すべきでない。しかも、このうわさは私も当時から聞いていたが、両殿下の成績について揶揄した話とワンセットになったもので、片方だけ紹介し、天皇家はいいが秋篠宮家は問題があるという根拠にするのはひどくアンフェアだ。

 私は陛下より9歳年長で、親戚や友人に学習院関係者も多い。

 そのため、かつて学習院関係者が、美智子妃殿下(当時)への反感から、見てきたような誹謗をしたり、その子どもである浩宮・礼宮両殿下の陰口を話したりしていたのをよく覚えているが、こうしたうわさもその一環だろう。

 藤澤氏の著書では、紀子さまの父親が学習院大学教授で職員住宅に住んでいたことについて「家賃は相場より格安、かつ教職員の子女が学習院に通う場合、学費は半額だったと聞きます」と書いている。こうしたことから、学習院OGたちが何かと言えば、学習院の教官の娘である皇嗣妃殿下について蔑むような話をしている様子がうかがえる。

 ただ、さすがに、それをまとめて本にするOB・OGはいなかったし、こうした本を書いた藤澤氏に、学習院で学ぶとノブレス・オブリージュが身につくといわれても違和感しかない。

 もちろん、学習院には良い面もある。もし、悠仁さまに学習院とのつながりを持っていただけるとしたら、たとえば、大学卒業後に帝王教育を受ける場として宮廷文化研究所とか大学院の学科といった適切な枠組みを提案することではないかと思う。いずれにせよ、学習院関係者には悠仁さまの大学進学の選択肢を狭めるような形で足を引っ張るより、そういうことに知恵を使ってほしい。