BYDはこの流れで、日本のBEVコンパクトカー市場に大きな刺激となりそうなBEV「DOLPHIN(ドルフィン)」をいよいよ9月20日から発売する。このドルフィンは、BYDのいわゆるBセグメント・スモールカーのサイズの “世界戦略車”として位置付けられている。
日本では軽自動車EVの日産「サクラ」・三菱自「ekクロスEV」が昨年発売され話題を集めたが、このドルフィンは日本ローカル規格の軽EVとは一線を画したグローバル規模で展開する普及型BEVであり、果たして日本市場でどこまで受け入れられるのか、注目が集まる。
筆者は、このドルフィンの発売・価格発表会を前に試乗会に参加してきた。
日本仕様車は全長1770mm×全高1550mmで、ボディのサイズ的にはBセグとCセグの中間だが、機械式駐車場の日本事情に合わせてオリジナルより20mm低めたという。外観はドルフィンの名称からも分かる通り、イルカの躍動感を表現したもので、ボディサイドの前方に向かう矢印のようなキャラクターラインなどは、水面を跳ねながら泳ぐイルカをイメージしたものだそうだ。BYDは近年、欧州メーカーからカーデザイナーを招聘してデザイン重視の姿勢を打ち出しており、ドイツ車のデザインに近いものを感じさせる。
また、日本市場向けとしての実用装備として、右ウインカーレバーの採用、チャデモ対応の充電口、誤発進抑制システムも搭載している。また、日本の社会問題に呼応した機能として幼児置き去り検知の機能を採用したことも特徴的だ。