開成・桜蔭・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺を中心に都内に展開している進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では、『男の子の学力の伸ばし方』などの著書があるVAMOSの代表・富永雄輔氏に「保護者からよく聞かれる質問とその回答」を聞いた。

小学校低学年の育て方Photo: Adobe Stock

低学年の間にやっておきたいこと

Q.「小学校低学年」の子どもが今のうちにやっておくべきことは何でしょうか?

 低学年のうちにやっておくべきなのは、「基礎学力」に力を入れることだと思います。

 逆に、一番やってはいけないことは、「勉強を嫌いにすること」でしょう。

 勉強を嫌いにさせないようにしつつ、基礎学力を身につけられるといいですね。

 低学年のうちは、どの教科でもいいので、嫌なものを強制しないで、好きなもの・得意なものに力を入れるといいと思います。

 そして、もしお子さんが嫌がらないなら、ドリルなどを使った手を動かす「作業系」の学習を低学年の段階でできるとより好ましいです。

 しかし、ドリルのような反復系の作業は嫌いな子が多いですし、低学年のうちであれば、無理してやらせる必要はないでしょう。

 この時期は、タブレットやYouTubeを使った、子どもが取り組みやすいものでも十分だと思います。

 ちなみに、低学年の頃に習う内容は、計算にしても漢字にしても量が少なく、ドリル学習をしなくてもできてしまうお子さんも多いです。

 しかし、中学年になると小数・分数の割り算など手を使わないとできないものが出てきます。中学年になったら、ドリルのような作業系の学習からは逃げられなくなります。

 最近は、詰め込み式の学習を敬遠する傾向がありますが、思考力を伸ばしたり、創造性を発揮するためにも、知力の土台となる「基礎」にあたる部分は反復学習で身につけるべきだと私は考えています。