20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2024』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2022年12月時点に執筆した『大学図鑑!2024』をもとにしています)
今回は私立のなかでもトップクラスに位置付けられる2校の理工学部の特徴についてそれぞれ紹介する。
早稲田大学・基幹理工学部
数学科、応用数理学科、機械科学・航空宇宙学科、電子物理システム学科、情報理工学科、情報通信学科、表現工学科の7学科。
3つの理工学部の中では最も数学色が強い学部。1年次は「学系Ⅰ~Ⅲ」があり、数学、物理学、情報などを学び、2年進級時に学科選択がある。「学科の希望は成績の良い順なので、1年生の時は学業に力を入れた方がいい」「学科によってはサークルとの両立が難しい」との声も。
特に機械科学・航空宇宙学科ではレポート数も多い。表現工学科では芸術と科学とを融合させた研究ができ、理工の中で最も文系寄りである。
早稲田大学・創造理工学部
建築学科、総合機械工学科、経営システム工学科、社会環境工学科、環境資源工学科の5学科と、それらを横断する社会文化領域がある。
建築、土木、環境など、社会システムや公共システムに取り組む人材の育成をめざしている。「実際に社会に出てから活かせる知識やスキルが身につけられる」(創造理工学部生)。
いわゆる工学部に近く、基幹理工学部に比べると、技術者指向が強い。建築学科はハイレベルで人気
も高いが、「圧倒的に忙しい。専門以外の講義の先生が同情して単位認定を甘くしてくれるほど」らしい。
早稲田大学・先進理工学部
物理学科、応用物理学科、化学・生命化学科、応用化学科、生命医科学科、電気・情報生命工学科の6学科。
「物質」「生命」「システム」をキーワードとし、学科ごとに多彩なカリキュラムを備えている。ナノテクノロジー、新エネルギー、バイオ、創薬など新領域のテーマや新機能性物質に関する研究も行っている。理工3学部のうち最も大学院進学率が高く、8割近くが大学院に進む。