結婚式は大事。でもその先の二人の生活のほうがもっと大事
幸せになりたい――。
誰もがそう願って、結婚します。しかし、「幸せ」とはとても曖昧なもの。とくに今は生き方も多様化していて、何を以て「幸せ」と感じるかは人それぞれです。
だからこそ、そのバックグラウンドとなるお互いの過去を知っておくことはとても大事だと思います。そして、そこから生まれたそれぞれの価値観を認め合い、すり合わせ、そのうえで夫婦として「どんな未来を描いていきたいか」を共有していく。
一般に結婚式の準備には半年から1年の期間を必要とします。ゲストに誰を呼び、どんな食事を提供し、どんな演出をするかを考えることももちろん大切ですが、それはあくまでも結婚式のためのもの。
たった3時間の挙式・披露宴のためにそれだけの時間を費やすのであれば、その時間を結婚式だけのためではなく、「夫婦になるための準備期間」として、お互いの人生を棚卸しし、二人のこれからを考え、二人が目指す未来を共有する時間にしていけたら、そう考えました。
これまで多くの結婚式を見守ってきて思うのは、結婚式当日ももちろん大切ですが、「これからの二人の人生」のほうがその何十倍も大切だということ。結婚式が終わり、二人が荷物を持って帰っていく姿を見送りながら、「ここから二人の人生が始まるんだな。これからもずっとずっと幸せであってほしい」と、私はいつも願い続けていました。
実際、今も最後は祈ることしかできないのですが、二人の未来の指針となるものがあれば、もっと自信を持って見送れるはず。そして、二人の水先案内人に、お二人の人生の節目となる結婚式をプロデュースする私たちウェディング業界の人間がもっとも適しているのではないかと思うのです。