『龍神とつながる強運人生』など、龍神や神様にまつわる著作を多数持つ大杉日香理さんは、延べ2万社以上の神社を参拝してきたスペシャリスト。ここでは運気を上げて成功するために必要な、ちょっとしたコツを紹介します。

扉の前に立ちはだかる龍神©伏田光宏
大杉日香理大杉日香理(おおすぎ・ひかり)
著書累計37万部のベストセラー作家。子どもの頃から日本史に興味を持ち、全国各地で参拝した神社は延べ2万社となる。その経験を活かし神社風土史を提唱。神社で行うアクティブラーニングである『神旅®』にはこれまでに延べ1万人以上を動員。神社風土史を通じて、個人の可能性の発掘と社会での活かし方を伝えている。これまでの活動に、神田明神と共同開催した特別体験型参拝や、船橋市での起業セミナーでの歴史と経営の重要性についての講演、衆議院会館での選挙に勝つ神棚講座などがある。著書に『「龍使い」になれる本』(サンマーク出版)、『龍神とつながる強運人生』(ダイヤモンド社)などがあり、海外でも翻訳出版されている。

 前回、運気の流れには必ず、良い時、悪い時の波があり、運気が上昇するためには助走と加速のためにいったん下降する必要がある、ということをお話ししました。

 そして、よく人が「運気に見放された」、つまり逆境と感じる期間には「トンネル期間」「踊り場期間」「扉の前に立っている期間」の3パターンがあり、この3つの期間が、実は運気の上昇に不可欠な期間だということもお話ししました。

 今回は、大きなチャンスの前に立ちはだかる「扉の前に立っている期間」についてご説明します。

チャンスへのカギが見つからない
「扉の前に立っている期間」

 不鮮明ながらも、方向性や進むべき道はわかっている。
 でも、開けたい扉のカギがない、つまり最後の詰めの部分が足りない。
 それが、扉の前に立っている期間です。

 扉の先には、大きなチャンスを受け取る新しいステージが用意されています。
 龍神が運んでくるカギを慌てずに待って扉を開ければ、新しい案件でも驚くほどスムーズに進むでしょう。

 ただ、この期間にいる人のほとんどは、今まで何度も苦しい期間を経験し、くぐり抜けてきた自負があるため、最後の詰めでどうしても待てなくなって、扉を蹴破ってしまいがちです。

【 コンサルティング業界でセミナーも開催するほど実績があるFさんのケース 】
 SNSを駆使した発信が上手で、紆余曲折ありながらも順調に成長し、さらに次の段階へ進みたいと相談に訪れたFさん。
 そこで私は、「今は扉の前に立っている期間だから、新しいステージへの恐れを受け入れて、きちんと準備・確認をしましょう」とお話ししました。
 するとFさんは、「恐れなんかありません。準備は完璧です!」と自信満々におっしゃったのです。
 でも、はたから見ていると、準備しているようには到底思えません。
 持ち前の高いコミュニケーション能力とフィーリングでこのままステップアップできると信じ、私のアドバイスにも聞く耳を持たないといった状態でした。
 結局、準備を怠ったまま進んだ先で受けた仕事は、お客様との意思の相違があったりクレームが入ったりと、トラブル続きになってしまいました。

 ここでの「準備」とは、資料を用意するとか知識を得る、といった仕事につながる具体的なものではありません。
 これまで自分がやってきたことを見返し、些細な見落としはないか、向き合いきれていないことはないか、幅広く最終チェックをするということです。

 たとえば登山なら、険しい山であればあるほど装備のチェックは万全にしておく必要があります。
急いでいて適当に準備したり、つい慣れで甘えが出たりすれば、命にかかわる重大なトラブルや事故につながりかねないからです。