トクホや機能性表示食品は
どうなの?
読者の中には「トクホ」や「機能性表示食品」は病気への効果をうたっているのでは、と思った人もいるはずです。
実際、一般に健康食品と認識されているものの中には、「機能性表示食品」や「特定保健用食品(トクホ)」が含まれています。これらは国が定める基準を満たし、効果や効能をうたっても問題のない健康食品です。しかし、機能性表示食品やトクホもまた、いくつもの問題を抱えています。
2017年11月7日、ある機能性表示食品を販売していた、太田胃散やスギ薬局など大手メーカーを含む16社に対し、消費者庁は景品表示法違反として、行政処分を下しました。景品表示法というのは、簡単に言えば、ウソや大げさな広告を取り締まるものです。この健康食品は「飲むだけで、誰でも簡単に内臓脂肪や皮下脂肪が減り、お腹周りがやせる効果が得られる」と宣伝していました。これがウソや大げさな広告だったのです。
機能性表示食品は国が定めた制度。しかし、「安全性」や「機能性」「効果」は企業の自主的なチェックに委ねられています。つまり、商品を売りたい企業が、売りたい商品に効果があるかどうかをチェックする、ということで、不正が起きやすい構造です。