「いつか、子ども欲しい」けど、結婚していない。まだ、子どもは考えていない。婦人科に行くのはハードルが高い……という人が、正しい知識をもとに、今後「子どもが欲しい」と思ったとき、すぐに妊娠できる体に整えておくために、今すぐできること紹介した書籍『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』。38歳から不妊治療を経験した産婦人科専門医が、卵子と卵巣の老化を防ぎ、産める年齢を少しでも引き伸ばしておくために「結婚前からやっておけばよかった!」と思うことを紹介しています。今回は本のなかから不妊につながる不調について、抜粋・編集したものを構成して紹介していきます。

気づきにくく、放置されがちな「無排卵月経」

「そんなことで?」将来子どもができにくくなる人、たった1つの特徴Photo: Adobe Stock

月経のような出血があるのに、排卵が起こらないことを「無排卵月経」と言います。大きな特徴は、月経周期が不安定になることです。

通常の月経周期は25~38日が正常ですが、無排卵月経になると、24日以内で次の月経がきたり、逆に39日以上月経が来なかったりします。また、月経血の量も多かったり少なかったり、期間も2日以内で終わってしまうこともあれば、だらだらと続くこともあるなど、不安定です。

この無排卵月経は自分では気づきにくいのですが、長く続くと妊娠に結び付きにくくなり、やがて不妊の原因になってしまいます。
ピルを飲んでいる場合も排卵は起こりませんが、薬で排卵を止めているのと、自力で排卵できない状態は違います。

自分が排卵をしているかどうかは、産婦人科を受診してチェックしてもらうほか、ドラッグストアで売っている「排卵チェッカー」を使って自宅で調べることも可能です。

ちなみに、無排卵になる原因のひとつには「多嚢胞性卵巣」があります。

普通は、排卵のために卵巣の中で数十個の卵胞が育ち、その中で最も大きく育ったものが排卵されるのですが、卵胞の発育が進まず、卵巣の中にたくさんの卵胞がとどまったままになってしまうのが多嚢胞性卵巣です。これは病気ではなく体質なので、必ず不妊になるわけではなく、自然妊娠する方も多くいらっしゃいます。
受診して多嚢胞性卵巣がわかった場合は、スムーズな排卵を促すためのコツを産婦人科で聞いてみてください。

詳しくは本のなかで紹介していますが、食事をしっかりとる、ストレスを減らす、規則正しい生活を送るなど、生活面に注意して整えていくと、スムーズな月経・排卵につながる可能性があると思います。

『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』では、結婚していなくても、いつか子どもが欲しい人が、今から将来の妊娠に備えて、「欲しいときに、すぐ産める体」に整えておく方法を多数紹介しています。妊活や不妊治療がリアルでないうちは、考えもしないような日常の些細な行動が、想像以上に卵子や卵巣を老化させてしまう……逆に、なんとなくやっていたことのおかげで意外と老化しなかった!という例も多数紹介しています。ぜひ、今から気をつけてみてくださいね。