「東京は憧れの街」前提の
東京下げではあるが……
このtogetterまとめからもわかる通り、東京下げは「東京は憧れの街(と思ってる人がそれなりにいる)」という前提ありきのものである。
「東京は楽しいとか、東京に来れば自分が変わると思っているかもしれないけど、実際はそれほどいいところではない」という大人からの忠告でもある。
そのような前提と意図であることはわかるのだが、東京に暮らす者としては、1000円ランチや満員電車の不都合はまだしも、「休日もマウントの取り合いばかりで……」とまで言われると、「待て待て待て」と言いたくはなる。
マウント合戦をやりたがる人はなにも東京人に限らないだろうし、東京人の多くがマウントの取り合いに巻き込まれるかと言ったらそれはまったくの間違いだ。言わずもがなではあるが、それは単なる都会の人へのイメージでしかない。
しかしこういったイメージが、あたかも真実のように語られることは少なくない。
たとえば東京の人は「冷たい」「近所付き合いをしない」「お高くとまっている」「東京に住んでいることを鼻にかけている」「地方をバカにしている」など。
さらに進むと今回の投稿のように「マウント合戦が激しい」となったり、「何かと金がかかるから副業や投資をしている人が多く、金の話ばかり」とか「公園でのママ友同士の派閥争いが恐ろしい」とか「若い女性はみんなホストに騙されパパ活をして、さらに若いとトー横に集まり……」などとなったりしていく。
聞かれたから答えただけなのに……
「自慢するなよ」と言われる東京人
冒頭でも述べた通り、東京で暮らす人は時として唐突に「東京下げ」に出くわす。筆者が聞いたケースでは、たとえば次のようなものがある。
「東京に出てきたばかりの若い新入社員に、東京は街も人もみんな似通っていてつまらないと語られたことがある。最初は若者らしい元気な発言と思って聞いていたが、何度も繰り返されるので次第に腹が立った」(30代・女性)
「どこ出身かを聞かれたから答えただけなのに『自慢するなよ』とか『あー、すごいね(笑)』といった反応をされると、じゃあ聞くなよと思う」(30代・男性)