パソコンの画面と目の距離は
どのくらいが適切?
■室内はできるだけ明暗のコントラストをなくし、眩しさを抑える。
■画面と目の距離を40センチ以上保つ。
■視界がやや下向きになる角度にモニターを設置する。
■反射防止型のディスプレイを使用する。
このほか、作業中に適度な休憩を挟んだり、体操やストレッチによって定期的に体をほぐしたりすることも大切だ。
「また、アメリカでもこうしたVDT症候群への対策として、いくつかの指針が公開されています。肘置きのついた椅子で両腕の負担を減らすことや、20分画面を見るたびに20フィート(約6メートル)先を20秒眺めることなどが指導されているので、ぜひ参考にしていただきたいですね」
岩見先生によれば、VDTにまみれた生活習慣が目の調節機能を妨げている可能性は高く、日々の生活スタイルを見直すことが、諸症状の改善に繋がることもあるという。その上で、「水晶体の硬化は避けられませんから、老眼を自覚したら老眼鏡に頼ってストレスを減らすことが第一です」と語る。
老眼を治すことができないなら、日頃から酷使し続けている目を、とにかく労ってやるのが一番の対策。老眼鏡の使用もその一端だ。老眼である自分を潔く受け入れて、より快適に過ごす工夫をするべきなのかもしれない。
(監修/岩見久司 医療法人社団久視会 いわみ眼科院長)