作ったGPTにテーマを与えて
商品名やコピー、プレゼン資料の基本構成を生成させる

 それでは、今回作ったカスタムGPTを実際に使ってみよう。クリエイティブ スパーク オートプランナーのプレビューエリアで「冬にピッタリの、スパイスが効いたココア飲料」というテーマを与えてみたところ、商品名とキャッチフレーズの候補を3つずつ挙げてきた。その中から「スパイシーココア ウィンターブレンド」の名称と「冬の夜長を彩る、心温まるスパイスのハーモニー」というキャッチを選ぶと、それらに基づくキービジュアルとプレゼンテーションの基本構成も生成された。

GPT今回作ったGPTに「冬にピッタリの、スパイスが効いたココア飲料」というテーマを与えたところ、商品名、キャッチフレーズ、キービジュアル、企画プレゼンテーションの構成案が自動生成された。提案が複数ある場合には、ユーザーに選択を促し、回答を待って先に進むよう、GPTが自動で判断する 拡大画像表示

 さらに、プレゼンテーションの基本構成に沿ったスライドの生成イメージの中から、最初の4枚を示すが、実際には左上のイントロダクションのイメージのように、どのイメージにもスクリーンスタンドのような余計な要素が付加されていたため、別アプリで加工してスライドのみの状態にしている。ただし、文字に関しては誤ったつづりも含めて、そのまま残した。

 プレゼンテーションスライドとしては1枚当たりの要素が多く、よりシンプルに整理する必要があるが、ベースイメージと考えるとそれなりに充実しており、参考にしたり、余計な要素をAdobe Fireflyなどで消去しイメージカットとして挿入したりすることもできそうだ。

プレゼンスライドプレゼンテーションの構成案を承諾すると、順次、DALL-E 3によるスライドイメージが生成された(左上:イントロダクション、右上:市場分析、左下:商品の特徴、右下:競合との比較)。文字部分もそこそこ生成できるようになってきたが、現状ではあくまでもダミーと考えて、自身のスライド作成時の参考程度にするのがよいだろう 拡大画像表示

 実際の業務で利用するには、さらにCreate画面でより詳細な設定を行ったり、Configure画面のファイル読み込み機能を使って、過去の商品や自社が保有する商標などの情報を生かしたりなどといった工夫も必要と思われる。自動生成といっても、まだ生成したものをそのまま使えるわけではない。

 それでも、これだけ簡単に個人や企業がGPTを作成できるようになったことは画期的なことである。かつてモバイルアプリが爆発的に普及したように、GPTが社会に浸透する一つのきっかけになるのではないかと期待している。