みなさんは、試験に向けてどのような勉強をするでしょうか? 1000人以上の東大生のノートを分析してまとめた『「思考」が整う東大ノート。』の著者である西岡壱誠氏によると、東大生は普通の勉強法をとらないといいます。本記事では、西岡氏に「頭がいい人の試験攻略法」について話を聞きました。
東大生の試験対策は、普通とは「逆」!?
みなさんは、東大生が受験や資格試験の時に、どんな風に対策をするのか知っていますか? 実は、普通の人とは「逆」の順番で攻略していくことが多いのです。
たとえば、みなさんは3ヵ月後に英語の試験を受けなければならない状況になったら、どんな風に対策をするでしょう。
「まずは1ヵ月目でこんな勉強をして、2ヵ月目でこんな勉強をして……」と直近のスケジュールから考えて3ヵ月先の試験に備える人が多いと思います。そしてその最後に、直前で試験の過去に出題された問題を解いて、最終調整を行って、試験会場に向かうでしょう。
でも、東大生はそうはしません。
そもそもまずは、3ヵ月後に受けるはずの英語の試験の過去に出題された問題を解きます。普通とは逆で、最初から過去問を解くのです。
“最初に”過去問を解くとわかること
もちろん、3ヵ月で準備をしていく問題なので、解けない問題も多いと思います。それでも一度問題を解いて、「なるほど、3ヵ月以内にこの問題を解けるようにならなければならないんだな」とゴールを確認するのです。
資格試験だけでなく、受験勉強でも同じで、高1の本格的な受験勉強を始める前に東大の入試問題を確認していたという人はかなり多いです。
普通に勉強をしていくと、大抵の場合、「実際にどんな問題が出題されて、それがどれくらい難しいものなのか」を把握するのは、直前の時期になってしまいます。その時期になってから「この問題を解けるようにならないと」と考えていても、間に合いませんよね。これが、多くの人が資格試験や受験で時間がなくなってしまう原因です。
逆に、最初から「この問題を解けるようになるのがゴール」とわかっている場合は、普段の勉強の中でも「あ、この勉強は、今度のテストに繋がりそうだな」と理解して、力を入れて勉強するべきポイントがわかるようになります。
モチベーションが上がる理由
それだけでなく、逆算で勉強していくと、普段の勉強のモチベーションも上がります。普通に勉強していると、「この勉強、やっても意味あるんだっけ?」という気分になってきて、モチベーションが維持できなくなることがあります。
でも、最初に過去問を解くことで、出口が見えて、「この勉強を続けた先に今度の問題が解けるようになるはずだ」という気分になることができるのです。
いかがでしょうか? 最速で結果を出すために、いつもの順番と逆に実践していくという方法でした。みなさんもぜひ参考にしてみてください。